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薄桜鬼オンリーイベント【ゆきさくら 第五章】

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2012/01/01 Sun  23:00
新年特別企画『不思議の国の土方さん』(土方×沖田 薄桜鬼 不思議シリーズ)

注)このお話は、土方さんの見たへんてこな夢でできています。獣耳が苦手な方はご遠慮下さい。

不思議の国のスタンプ


新年特別企画『不思議の国の土方さん』(土方×沖田 薄桜鬼 不思議シリーズ)

「大変だー大変だー!!俺の発句集がどっかにいっちまいやがった!!」
土方ウサギは、隠していたはずの趣味が高じた豊玉発句集がなくなっていることに気づき、部屋の中を走り回った。
「くそっ、絶対あいつの仕業に違いねぇ」
思い当たる顔を思い浮かべて悔しそうに首をふる。
頭の中には、ニヨニヨ笑う猫が一匹。
いつも土方ウサギをからかって遊ぶチャシャ猫、沖田。
ダダダンっと、怒り任せに地団太を踏む。
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地団駄土方さん


何せ、このチャシャ猫沖田、のらりくらりとさまよって、いると思ったら、いなくなり。
いないと思ったら現れる。
どこからともなく表れて、土方ウサギを嘲笑うように、散々悪戯をしかけて消える。

「とにかく、他のやつらに見られる前に、みつけて、とっつかまえて、今度こそ縄にかけてつるしてやる!!」
土方ウサギは、憤怒しながら、部屋を飛び出した。

□■□
浅黄色のだんだら羽織をひらめかせ、森の中を走る。
途中、近藤さんが声をかけた。

「トシじゃないか、そんなにあわててどこにいくのかね?」
「あぁ、近藤さん。すまねぇ。ちょっと探しものでな。急いでいるんだ」
「探し物?いったい何をなくしたんだ?一緒に探してやろうではないか」
落ち着いた風格で、ゆったりとかまえた近藤さんが、心配げに土方ウサギを見る。

「・・・いや、その。」
土方は口ごもる。
気持ちはとてもありがたいのだが、なにせ、あれは、誰にも知られちゃぁいけないしろものだ。
たとえ、近藤さんであっても、それだけは阻止せねばならない。
「そ、総司を探しているんだが、見かけなかったか?」
「総司かね、あぁ、それなら、今日は、向こうの森で、茶会とやらがあるとかで、嬉しそうに出かけていったぞ?」
「向こうの森か。原田たちのいるところだな。近藤さん、先を急ぐから失礼するよ」
「役にたてたかね。それはよかった。気をつけて行くんだよ」
「おう、ありがとうよ。じゃぁな」
挨拶をかわすと、土方ウサギは森の中を急ぐ。

□■□
森の中へ急ぐ途中、ギャーギャーわめき声をあげるハトの伊東が、家ごと上から降って来た。
「キーッ!!私の大事な宝の小箱がどこかへ言ってしまったじゃないの。あーもう、どうしてくれようかしら!!今日のパーティーにつけていこうと思っていた宝石がいれてあったのにーっ!!」
家ごとおっこちてきたというのに、そちらにはあわてる様子もなく、翼をはためかせてヒステリックに騒いでいる。
「あぶねぇったらありゃしねぇ」
気付かれないうちに退散しようと、白いフワフワの足を一歩横に踏み出す。
と、それを目ざとくみつけた伊東が、がしっと二本の手で土方ウサギをつかまえた。
「ちょっとあなた、もしや私の宝箱をねこばばしようとしてるんじゃないでしょうねっ!!」
「だ、誰がお前なんかの趣味の悪い宝箱なんか盗むもんか」
ついつい余計なひと言もプラスして叫んでしまったものだから、伊東が砂をまきあげながら憤怒する。
「んっまぁーっ!!私の宝箱にケチをつけるなんて、なんたることなの?今日という今日は許さなくってよ!!」
「げっ」
と大きな声をあげると、土方ウサギは一目散に走りだす。
ヒステリックな女(?男??)にかかわるとろくなことがありゃしない。


□■□
早く総司をみつけねば、とっとことっとこ森をかけぬける。

すると今度は広い原っぱにでた。
「ほれ、さっさと転がらないか、使えない犬め」
なにやら巨体の男が随分小さいネズミを転がして遊んでいる。
ネズミに犬とはこれいかに?と土方ウサギは首をかしげた。
「や、やめてくれよ、芹沢さん。玉突きの練習ならちゃんとした道具ですればいいじゃねぇか」
散々転がされて泥だらけのネズミが小さな拳をつきあげて抗議をしている。
ありゃぁ、芹沢さんところの井吹か。
すっかり真っ黒になっていて、一瞬誰だか判別がつかなかった。
「ほう、土方ではないか。あいかわらず、小さくて、甘っちろい男よの」
土方ウサギをみつけた芹沢が、馬鹿にするように上から見下ろし、土方ウサギを鼻で笑う。
くっ!!っと土方ウサギは、ふさふさの白い手を握りしめた。
「どうだ、土方、たまには玉突きの相手などしてみぬか?使えん井吹を転がすのもまた楽しいものだぞ」
顎に手をおき、小さな井吹ネズミをつまみあげる。
その手のなかでじたばたと井吹ネズミが足をふりあげて逃げようとするが、軽くポイッと投げられて、思いっきりお尻から地面に落下して尻もちをつく。
「え、遠慮する」
にじにじと後ろにさがる。
馬鹿にされたままなのは、どうにも我慢ならねぇが、今はそれどころではない。
気の毒な井吹に「スマンッ」と背をむけると、やっぱり一目散で逃げ出した。

まったくもってろくな事がありゃしない。
それもこれも全部総司のせいだ!!


□■□
さらに土方ウサギは先を急ぐ。
「おや、トシさんじゃないか、今日はどこへお出かけだい?」
「あぁ、これは土方さん。お久しぶりです。
川べりを走っているとのんびりと釣り糸をたれる二人の亀が声をかける。
一人は、細い身体でゆったりとした物腰をした源さん。
もう一人は、源さんとは対照的にがっしりとした体格の力持ち、島田だった。
太公望の釣りのごとく、いまだ籠には魚のひとつも見当たらない。
「そうそう、トシさん。この間は、収穫の手伝いをしてくれてありがとう。おかげで今年もこうしてのんびり過ごすことができそうだよ」
「あぁ、土方さんも、これ、いかがですか?甘くてうまいですよ?」
でっかい大福やキンツバが島田の手によりドドドンと目の前におかれる。
「い、いや、俺は甘いものは・・・・」
耳をぴょこぴょこ動かして、島田の心遣いに断りをいれる。
「あぁそうだ、それから次の日曜日にはー」
まったりと源さんがまた違う話をはじめようとする。
「あ、あの、すまねぇんだが、今日はちょっと急いでいてよ。また今度声をかけてくれるとありがたいのだが」
急ぐ方向に耳がうごく。
「おやおや、それは悪いことをしたね。」
いやはやと源さんが頭をなでる。

源さんと話をするのは嫌いじゃないが、急ぐ時にはちと困る。
申し訳なくも頭をさげると土方ウサギはまたまた森を走りだす。

□■□
一つ山を越えたところで、ちょっとばかり休憩をしようと足をとめていると、
いきなり横からドカーンと大きな音がして、白煙が巻きあがる。
土方ウサギは驚いて飛び上がり、すってんころりん尻もちをついた。
白いふさふさの毛が砂にまみれて灰色にそまる。
ケホッケホッと咳をしながらあたりをみわたした。

同じく煙の向こうからケホケホ咳をしながら影が姿を現す。
「いやはや、私としたことが。何か分量を間違えてしまいましたかね。」
怪しい瓶を片手にあらわれたのは山南さんだ。
何やら怪しい研究をしていると噂の奇怪な人物。
知らない仲じゃないが、時々変な実験台にされるので、注意しなければならない。

「おや、土方くんじゃないですか。」
曇ったメガネをふいて土方ウサギをみつけると山南さんが朗らかに笑みを浮かべる。
「よ、よう、山南さん。また何か実験をしていたのか?」
「そう、そうなのですよ土方君。丁度よいところにいらっしゃいました。今、まさにできたばかりの新薬が」
手に持った試験管で紅い液体がキラリと光る。
「その名も、脚力増強剤御用改めくん2号!!これを飲めばたちどころに足が速くなり、あの沖田君さえもきっとすぐに捕まえることができますよ」
ずずずいっと山南さんが、液体を持って土方ウサギに近づく。
土方ウサギはそれにともない後ろに2、3歩後ずさる。
本当に足が速くなる薬ならいいが、この間などそう言って飲まされたら、足が速くなるのではなく、足が馬鹿ほどでかくなった。
おかげで1日中一歩も家から外にでることができなかったのだ。

biggoot土方

1日たってもとに戻ったから良いものの、危なっかしくてしかたがない。
「悪いが、遠慮させてもらう!!」
そう叫ぶと、またまた一目散に走りだす。

□■□
あまりに急いでいたせいで、どこで路を間違えたのか、今度はえらくでかい城のある庭にでた。
「うーん、困ったな。紅いバラを植えたはずだったのに、なんで白いバラがはえてんだ?」
「だからよく、確かめるべきだと言ったのだ」
紅い目をした青い髪の猫と、紅い髪の真面目そうな猫が二人紅いペンキを片手に白いバラの前でため息をはいている。
「めんどくせぇな、とにかく、早く赤にぬっちまおうぜ。風間のやつにみつかったらまた五月蠅くて仕方ねぇからな。」
「そうだな」
紅い髪の猫が深い溜息を吐く。

「おい、天霧はどこへいった!!」
向こうの方から不遜な男の声が聞こえてくる。
「不知火殿、ここはまかしましたよ」
「えっ、ちょっ!!まてよ天霧」
よばれた天霧がペンキを不知火に押し付けて、忍者のように姿を消す。
「冗談じゃねぇよっ!!」

不知火くんの水鉄砲

めんどくさいっとばかりに、何やら銃のような形のものにペンキを装填すると、四方八方にどこかれかまわず、液体を飛ばす。
かかってしまってはかなわないと、土方ウサギは見つからないように、すりぬけて奥へとさらに迷いこんだ。

□■□
「ったく、ここはいったいどこなんだ?」
あっちもこっちも赤、赤、赤。
落ち着かないったらありゃしない。
「むっ、そこにいるのは何奴だ」
早いとこぬけだそうと茂みを歩いていると、先ほどの不遜な男が土方ウサギをみつけてしまったようだ。
ギクリと身体をふるわせ、土方ウサギは、懐に手をのばす。
御信用の刀が二本。かくなるうえはと手をかける。
「むっ、その後ろ姿・・・」
「風間っ!」
振り返って土方ウサギは驚いた。なんと、ここはどうやら風間の城であったらしい。
風間と土方ウサギはちょっとしたライバル関係で、顔をあわすとろくなことがない。
土方ウサギはともかく、風間の方がへんな対抗意識をもやしてくるので面倒なこと極まりないのだ。
「土方ではないか、我が城に正面から入ってくるとは覚悟はできているのであろうな」
風間が先に刀をぬき、土方の方をにらみつける。
「別に、来たくて来たわけじゃねぇ」
「では、何をしに来たというのだ。ウサギ風情が、雪村に可愛がられているなど不届き千万。雪村の飼い猫は俺こそがふさわしい」

そうそう、言い忘れておりました。
土方ウサギさんは、雪村さんのところに飼われていらっしゃるウサギさん。特に血統書などはついてございません。
一方風間さんは、雪村さんの御親友、千姫さんの飼い猫で、血統書が燦然と輝く高貴なお生まれでございます。
千姫よりも雪村に飼われたい風間が、なんくせつけて土方にからむ。

「庶民風情が、目にもの見せてくれるっ」
そういうと、風間が剣をふりあげて、土方ウサギに飛びかかる。
「くっ、庶民の何が悪いっ」
ガッと音をたて、負けじと土方ウサギがそれを受け止める。
チャキンチャキンと音をたて、二人の剣が合わさっては離れる。
と、ふいに、大きな手がのびて、風間が土方ウサギの目の前から消えた。
「は、はなせっ!!」
千姫に首根っこをつかまれて、右へ左へと風間がゆれる。
ひっかこうと爪をたてるが、短い手足ではどうにもうまく届かない。
その足元でやれやれと天霧が嘆息する。

千姫ちゃんと鬼s

「今日のところはこれにてご免」
深々と頭をさげると、未だジタバタと足や手をふりあげて、奇声をあげながらつれていかれる風間の後を追いかけていった。

□■□
「はぁ」
どっと疲れた土方が、座り込みながら、剣をおさめる。
早くみつけて帰りたい。
トボトボと歩いていると塀の向こうから声がしてきた。
「最近は、食事をねらって乗り込んでくる輩も多いからな。もう少し、大きく掘っておいたほうがいいかもしれぬ」
「しかし、これ以上掘り進めるとなると、我々の身体の方にも支障がでてはきませんか?」
「山崎、その心配にはおよばぬ。我らには、これあるではないか」
「あぁ、それは、石田散薬。さすがです。斎藤さん」
「この薬さえあれば、傷も疲れも立ちどころになおるすぐれものだ」

斎藤&山崎

ひそひそと話す二人は山崎と斎藤だ。
「斎藤に山崎じゃないか、こんなところで何をしているんだ?」
見知った顔に、ほっとして声をかける。
「こ、これは土方さん。」
「副長」
この二人、何故か土方ウサギに陶酔しているところがあり、土方ウサギの姿を確認するや、居住まいを正して尻尾をふった。
真っ黒い小さな犬と小さな手足が可愛らしいハムスター。
あきらかに喜びいさんだ黒い犬の尻尾が左右にゆれる。
ハムスターも嬉しそうにお尻をあげて身体をのりだした。
「今日は、どこかへお出かけですか?」
「いや、ちょっと、総司を探していてな。お前らはみかけなかったか?」
「さぁ、今日はまだみかけていませんが。」
二人、顔を見合わせて確認する。
「そうか、じゃぁ俺は先を急ぐからな」
と一歩足を進めようとすると、
「あっ!!」
山崎があわてて大きな声をあげた。

「なんだ?」
と振り向こうとしてぐらりと身体がゆらぐ。
「うっ、うわーーーーーーーーーーー」
足元がズルンと落ちて、一気に穴に転がり込む。
「土方さんっ」
「副長!!」
助けようと手を伸ばした山崎も小さすぎてどうにもならない。わたわたと手足を動かしながら続いて穴に転がって行き、さらに手をのばした斎藤もやっぱり一緒に転がった。

□■□
「うわーーーーーーっ!!」
三人三様絶叫あげて、ゴロンゴロンと転がって、やっと抜け出た穴から土方ウサギが最初に飛び出す。
その後ろから山崎が飛び出して、ゴンっと土方ウサギにぶつかって転がる。
第二陣の衝撃をさけようと逃げようとしたそばから、さらに続く斎藤が転がって、土方ウサギの上にズドンと落ちた。

「な、なんだぁ?」
驚いた男が3人の方をふりむく。
土方ウサギとはまた毛色の違うウサギがピョンピョンはねて3人に近づく。
「どうした新八」
続いてハイカラな帽子をかぶった男が、ウサギに続いて近づいた。
「ありゃ、なんだ、土方さんに、山崎に、斎藤じゃねぇか」
ぶつかりあってのびている3人を原田が起こして座らせた。
「なんだぁ?どうした?」
机で寝ていたらしい平助ねずみが眠そうに眼をこすりながら顔をあげた。
机の上にはティーカップにティーポット。美味しそうなカステーラにビスケット、ぼうろに有平糖、金平糖なる南蛮菓子が積み上げられている。
新八は三月兎。原田は小さな小人で、帽子なる洋物のかぶり物屋をいとなんでいる。
毎日毎日、ここでお茶会を開くのが楽しみのひとつだ。
あれだけ甘いお菓子を積み上げながら、ティーポットに入っているのはお茶ではなくお酒という、とっても馬鹿げたお茶会だ。
頭をさすって眼をあけると、総司がニヨニヨと嫌な笑みを浮かべながらどこからともなくにゅーっと顔から表れて、目を動かして、土方ウサギを覗き込む。
「!!!総司っ!!」
やっとみつけた、悪戯チャシャ猫。
「総司!!かえしやがれ、俺のっ!!」
ふさふさの手に爪たてて、総司の胸倉をつかみ上げる。
「ふふ、いいんですか?こんなところで叫んじゃって」
総司は余裕な顔でニヤニヤ笑うと、シュンッと消えて、また違う方から現れる。
「おう、土方さん、気がついたのか?どうよ、気つけに一杯」
ポットを片手にすでに酔って顔を紅くしている新八が土方ウサギの肩に手をかける。
「おー、飲め飲め、土方さん。」
たっぷんたっぷんと透明な液体がゆれるティーカップをいかにもこぼしそうな勢いで平助が掲げる。
こっちも相当酔っていそうだ。
「ほらーうまいぞー」
そういうと、平助ネズミがバランスを崩して尻もちをつく。
カップがくるんと回って平助の上から酒が零れ落ち、小さい身体が酒の滝に流される。
「うおっ、おおおおおっ!!」
流されてすんでのところでテーブルにつかまる。
「うひゃひゃひゃひゃ、平助、酒のプールとは贅沢だぁな」
「笑いごとじゃねぇ、早くたすけろー」
小さな腕で必死に布にぶら下がり、顔を真っ赤にして耐えている。
「あーあ、もったいねぇ。」
一生懸命つかまってぶらさがる平助を、原田がつまんでテーブルにあげる。
「駄目だぜ、土方さんは酒が飲めないんだからよ。」
それには土方ウサギもちょっとばかりカチンとする。
「違うっ、飲めないんじゃなくて、飲まないだけだ」
「あれ、そうだっけ?じゃぁ飲むか?」

原田が新しいティーカップに手をのばすと酒の入ったポットを傾ける。
「あぁ、駄目だよ、サノさん。土方さんは甘いお酒が好みなんですよー」
と言いながら、総司がそれに角砂糖をつっこむ。
「甘いもの?あぁ、じゃぁこれもどうだ?」
横におかれた黒砂糖を原田がつまむ。
何時の間に眼がさめたのか、山崎ハムスターが金平糖をさげてやってくる。
「砂糖でしたら、こちらも美味しいかと。」
「あっ、ちょっと、山崎くん。何するのさ。それは僕の大事にとってある金平糖じゃない」
「土方さんの為です。大人しく差し上げて下さい」
「なんで、僕が土方さんの為に何かしないといけないわけ?」
総司が憤慨して山崎を睨むが、山崎も負けじと睨み返す。
「沖田さん、一度言わねばと思っておりましたが、そもそもあなたは、仮にも年長者に対し・・・・云々かんぬん」
ギャーギャーと二人が喧嘩をはじめる。
その横から斎藤がニュッと顔をだし。
「お酒をお召しになるのでしたらぜひ、これを。」
しっぽをブンブン振りながら、石田散薬と書かれた袋からいそいそと薬をとりだして入れようとする。
「斎藤、それは」
「副長は、最近また一段とお疲れの様子故」
「いや、だから、それは効かねぇって言って!!」
効くとは全くのがせ、とっても怪しいウサギ印の石田散薬。
「さ、できたぜ、土方さん。特製の酒が」
ずいずいと皆寄って襲い来る。

「うわーやめろー!!!」
土方ウサギは顔をそむけてそれから逃れようと絶叫しながらじたばたもがく。


お茶会


>>>
『土方さん、土方さんってば』
がんがんと身体をゆすられ、パニックに陥る土方ウサギ・・・・・・兎???


「ちょっと、土方さん。いい加減起きて下さいよ」
「・・・・・・・・総司」
眼をぱちくりとさせ目前の総司の顔をみる。
思わず、総司の頭を腕でさぐり、ついでに自分の頭もおさえた。
「無い?」
「はぁ?何ねぼけてるんですか?」
あきれたとばかりに、総司がため息をはく。
「飲めないくせに、新八さんの口車にのるからですよ。全く。」
「総司、土方さん起きたのか?」
向こうの端では新八が酔い潰れてぶつぶつと寝言をいいながら寝入っている。
片付けを始めていたららしい、原田が水をもって姿をあらわした。

そういえば、正月だからと俺が反対するのも聞かず、近藤さんも賛成をしたものだから、皆で宴会を開いていて、つい、新八の言葉にのせられて酒を飲んでしまったのだったか?
原田が水を俺にわたすと、ポンと総司の肩をたたく。
「総司、新八運ぶの手伝ってくれ」
「えー、僕がですか?」
「まぁそう言うなよ、そのかわり、明日、新八に甘いもんでもおごらせればいいじゃねぇか。そういうの得意だろ?」
「なんだかなぁ、そのひっかかる言い方。まるで僕がたかり屋みたいじゃないですか」
まぁまぁと言いながら、二人で新八をかかえあげる。ずるずると引きずられて新八がつれていかれると、広い広間にポツンと一人残された。
カリカリと頭をかき、ため息をはく。
「なんだかなぁ」


「あぁ、土方さん、眼が覚められたのですか?」
ぼーっと一人広間で座っていると、雪村がお椀を下げて現れた。
その後ろから、斎藤が鍋をもって入ってくる。
「副長、大丈夫ですか?」
雪村が置いた板の上に、鍋をおろす。
「すまねぇな、なんか迷惑をかけちまったな」
「いえ」
飲んで酔って、いろいろと、皆に絡んで日ごろのうっぷんをぶちまけたような記憶がうっすらと残る。

「おっ、いい匂いじゃねぇか」
新八を部屋につれて行っていた原田と総司も帰ってくる。
藤堂と、正月だからとあまり飲まない酒を口にしてやはりつぶれてしまった近藤さんを運んでいた島田と山崎もかえってきた。

「あれ、昼間と御雑煮の感じが違うね」
座って鍋を覗き込んだ総司が問う。
「はい。同じ味ではあきるかと思って、ちょっと味付けをかえてみたんですよ。」
そう言いながら雪村がひとつずつお椀に雑煮をよそってわたしてくれた。
「それでは、仕切り直しということで、もう二日になっちまったが、副長、今年もひとつ、宜しくお願いします」
「お、おう、よろしく・・・な」
あらたまって皆に頭をさげられ、戸惑いながらも普段は見せない笑みをこぼす。
こいつらにしか見せないだろう顔。
今年は、どんな一年に、なるのだろうな?
宵も宵、日にちもかわってもう二日だ。
少しずつ日常にかわっていくだろう非日常に別れを告げながら、温かな雑煮に舌堤をうった。

<完>
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プロフィール

十六夜桜(通称:野良猫)

Author:十六夜桜(通称:野良猫)
野良猫と申します。
あっちでは薄桜鬼、こっちでは白華の檻と乙女ゲーに踊らされております。

お読み下さい

※当blogにある画像及び、小説等について、転載及び、個人で楽しむ以外の使用はご遠慮下さい。

※タイトル欄や本文に<R18指定>と記載されているものにつきましては、教育上宜しくないと思われる内容を含むおそれがありますので、18歳未満の方の閲覧を禁止させていただきます。ご了承下さい。


※SSLシリーズでは、特に公式にない設定をかなり、作っております。
おい!って思われるだろう設定もあるかもしれません。 特に、たとえ、史実をほのめかす内容があったとしても、史実の隊士たちや、御家族にも、全く無関係の創作であると強く主張致します。
公式を離れた内容に抵抗がある方にもお勧めできませんので、宜しくお願いします。 それらもふまえたうえで、それでもOKという方のみ、ご覧下さい。


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