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薄桜鬼オンリーイベント【ゆきさくら 第五章】

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2013/10/12 Sat  13:54
『幸せな時間-3』(土方×沖田 薄桜鬼SSL)

R18指定BL小説です。
18歳未満の方、またBL要素を含む作品が苦手な方はご遠慮下さい。



『幸せな時間-3』(土方×沖田 薄桜鬼SSL)

ハロウィンの催しもの会場は、確かに、夏祭りの延長のような雰囲気が漂う。
焼きそばやたこ焼き、フランクフルトに綿菓子など、定番の屋台とともに、ヨーヨー釣りやスーパーボールすくい、射的などのゲーム的なものも揃えられている。

夏祭りと違うのは、装飾のほとんどが、ハロウィンを意識した、オレンジと紫を基調とした色合いでまとめられ、店員も、お化けや魔女の恰好をして場を盛り上げている。
大きなカボチャのランタンなどもたくさん並べられ、主に子供たちが大はしゃぎをしていた。

さっそくとばかりに、総司は、自分の携帯を出して、それらの装飾を楽しげに撮影しながらそぞろ歩く。
このラインナップの中で、総司がくいつきそうなものは、ほぼ検討がつく。
財布の中から飛んでいく内容は・・・・・まぁ目をつぶってやることにしよう。
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「土方さん土方さん」
まず最初に総司が目を輝かせたのはべっこう飴。
先ほど飴を食べていたというのに、また・・・・というところだ。
総司はこういう、砂糖菓子が好きだ。
多分、あっちの綿菓子にも目がいっているし、べっこう飴の前にいながら、隣にある、金平糖屋をもチラチラみている始末だ。
行列に並んでいる間、そちらばかりに目を向けているので、うっかり順番が来ても、気がそぞろ状態だ。
「こら、総司、べっこう飴買うんじゃねぇのかよ」
列が動いた事に気づかず、ソワソワ向こうを見ている総司の頭をコツンとグーでつつく。
「だって・・・」
「だってじゃねぇ、店員さんが困ってるじゃねぇか、金平糖は後で買ってやるから、さっさと先にこっちを選べ」
そう言って、ぐいっと腕を引いて、正面を向かせる。
「わぁ!!いいんですか?」
せっかく前を向かせたのに、今度は、俺の方を向いて飛び上がった。
「いいから、後ろに並んでる人にも迷惑だから、さっさと選べ。金平糖に、綿菓子に、ヨーヨー釣りだろどうせ」
そう言いながら、今一度、総司の顔を正面へと向かせる。
「すごいです!!僕のこと、ばっちり理解してるじゃないですか」
そう言いながら、総司が、飴を物色する。べっこう飴といえど、いろいろな形や、棒つき、棒なしなどとバリエーションが用意されていた。
「あたりめぇだ、馬鹿者。いいから、早く」
「わーい。えっと、これ、この棒つきのべっこう飴ひとつ」
総司が喜々としてもらった割引券を渡し、品物を受け取ると、横から差額のお金を払ってやる。
小さな爪楊枝にさしてべっこう飴が数本入った袋を嬉しそうに覗き込みながら、列の横へと場所をうつした。
「次は金平糖、だろ」
「はい。・・・って・・本当にいいんですか?」
嫌だ、ダメだと言うとずかずか買えと迫ってくる総司だが、こっちから、買ってやると軽く言われると、何か不安になってしまうらしい。
そういうところが、少し可愛い。

「ここでだけだぞ。まぁ、ここは、安いし、たまにはな」
「ふふ、やった♪土方さん大好きです」
わーいと俺の腕に絡みつく。
「こら、見られたらどうするんだ」
「はーい」
それでもまだ花でも飛び出しそうな勢いで、俺の手を引きながら隣の金平糖屋さんへと足を進ませる。
色とりどりの金平糖に目を輝かす姿は図体の大きさを差し引けば、完全に子供だ。
その後も、綿菓子を片手に、ほおばりながら笑顔を見せる。
「ねぇ、あれもしていいですか?」
指差した先には、カボチャのランタン作り体験コーナーだ。
「仕方ねぇな、一緒にやるか」
俺はその方を見て、腰に手をあてて言った。
「土方さんも?」
キョトッっと総司が目をクルクルさせながら聞いてくる。
「たまにはな。」
答えると、総司が一瞬俺を凝視した。
「なんか・・・雨がふりそう・・・いや、槍かも?」
俺をまじまじと見ながら空を見上げる。
全く失礼な奴だ。
「なんだよ、やらない方がいいのか?」
ムッと俺も眉間に皺を寄せる。
「えー」
「どうするんだ?」
「やります。やりましょう・・・ていうか、だって土方さんいつもなら嫌とか言うじゃないですか」
喜んだ顔をしつつ、ちょっぴり唇をつきだして、ボソボソと拗ねた声をだす。
「なんか言ったか?」
「なんでもないですー」
俺にせっつかれて、肩を揺らしながら総司が言う。
「・・・まぁ・・・その・・なんだ。ちょっとは義兄を見習って・・・だな」
俺がボソリとそんな総司の背中に言う。
俺だって、そりゃぁ、がらではないと思うが、姉貴たち夫婦の仲の良さは、少しばかりうらやましとも思う。
いいなとも思うが、いかんせん恥ずかしいのだ。
総司があぁいう二人のラブラブとした関係をやりたがるのもわかるし、望まれれば、そりゃぁしてやりたいのは、惚れた男のなんとやらであって・・・。
ただ、自分は不器用だし、恥ずかしさもあるし、どうやったらいいのかもよく分からない。
振り向いた総司が俺の顔をまじまじと見つめ、値踏みするように俺を見て、顔がくしゃりと笑みにあふれる。
徐々に口角があがると、満足そうにくるんと回った。
自分の顔がちょっとばかり熱くて、きっと赤く染まっている。
でも、よく見れば、総司の顔もちょっと赤く染まっていた。

気を取り直して、受付をすませ、カボチャを二つ、くりぬく道具を借りて、空いている席に座る。
聞いた説明の通りに、二人で、黙々とカボチャを掘り進める。
「おい、手を切るなよ」
総司はこういう、細かい作業は苦手だ。
大雑把で面倒くさがりなので、慎重さを要求されると弱い。
そのわりには、剣道をさせれば、相手の動きへの読みも、自分の動きの俊敏さも何もかもの集中力が半端無く備わっていて、ゆえに誰よりも強いのだが。
最も、最後の我慢がきかないので、未だに俺には連敗中だ。

「そうは言うけど、これ、けっこう大変」
ググッと刃物を押し込んで一生懸命中身をこそぎ落とす。
「そりゃぁ、そうだが・・・って待て待て、そんな持ち方してたら、手を切っちまうだろうが」
見ていたら、今にも、手にぐっさりと刃物をさしそうな持ち方で、作業をしだした。
「えー、もう五月蝿いですよ、土方さん。」
総司は不平を言うが、なんとも心臓に悪いのだ。
「だって、てめぇが怪我でもしやがったら俺の心臓が止まるだろうが」
「そんな事言ったって!!ってなんで、そう、土方さんて器用なんですか?」
ブツブツいいながら俺の方のカボチャを見た総司がブーッとふくれる。
こちらはもう、おおかたくりぬき終えている。
「なんでと言われてもな」
ただ、普通にやっているだけだ。
「むー、これもくりぬいて下さい」
飽きっぽいのもまた、総司である。
「たく、仕方ねぇやつだな。ちょっと待ってろ」
そう言いながら、自分の分を最後まできれいにくりぬくと、総司の分を受け取ってくりぬき始める。
総司は、机に頬杖をつきんがら、ニコニコ顔で俺を見ていた。

「よし、くりぬいたぞ。目とか、口は自分でやれよ」
おおかた、奇麗に仕上げると、総司の前にドンっとそれを置いてわたす。
「わーい。どんな顔にしようかなぁ」
くりぬいている俺やカボチャの写真をとりながら、時間をつぶしていた総司が俺の声に携帯を置いて、ムクリと体を起こす。
総司の横で、俺も頭をひねる。
やはり、ここは定番の顔かと、くりぬく前の下書きを入れていく。
総司も同じように、下書きをいれていたが、ふと、それを机に置いて、バンバンと机をたたいて笑い出した。
「あはは、やばい、これ。そっくり!!」
一人で見て、納得して笑っている。
「何にそっくりなんだ?」
何かのキャラクターの顔でも思い浮かべて書いたのかと思いながら、手元をのぞきこむ。
「土方さんっ♪」
あははと笑いながら、総司が俺にカボチャの顔の面を向け、足をばたつかせた。
どこぞの古典のテスト用紙で見たような、目を吊り上げて、眉間に皺まで書き込んである顔が向けられた。
「てーめーえーなぁっ!!」

地響きのような声で総司に目を向く。
「えー、いいじゃないですか。これ飾っておいたら、お化けも裸足で逃げ出しますよ。なんたって、鬼教頭ですもん♪」
ルンッと人差し指をたてて、おどけてみせる。
「・・・・・!!!!はあもう、勝手にしてくれ」
なんだかいちいち怒るのも疲れる。
俺は完全無視を決め込んで、自分のランタンをさっさと仕上げることに専念した。

「ジャーン」
その後、総司も黙々と作業をしていたが、出来上がったらしく、声をあげて、俺の方へランタンを見せる。
うまいもんだと言いたいところだが、モデルが俺なので、なんとも複雑な気持だ。
「ふふ、どうですか?なかなかうまくできたと思いません?」
うまく、できているとは思うが、素直にうんとは言えない気持ちだ。
「まあ・・・な」
考えて、濁した言い方をすつと、総司が俺をつついてくる。
「なんですかその、歯切れの悪い感じ」
「そんな事いったってよ」
グイグイと押しよられても、何せ、複雑である。
「土方ランタンだから、愛情込めて作ってあげたのに」
ニヨニヨと総司がすりよる。
「だーかーらー、その俺ってのが」
「はいはい」
分かって言っている総司がころころと笑う。
「せっかくだから、飾りたいけど、ロウソクってどうなんだろ」
笑って俺をいじりながら、ふと首を傾げた。
「クリスマスとかにあるような電球でも入れればいいんじゃねぇのか?」
俺が言うと、うーんと空を見上げ、きょろっと俺の方に目線を動かす。
「電球の方が無いし」
確かに、ロウソクなら、仏壇用のものが家にある。
「へいへい、どうせ、これからホームセンターに行くんだし、安いやつなら買ってやるよ」
そう、どうせ、言って欲しいのはそこだと分かっている。
「♪やたっ♪」
その言葉を聞くと、総司がピョンッと飛びはねた。
つくづく甘いと自分でも思う。
これでは、一緒に住めばどうなることやらと思ってしまうが、それはまた、その時に考えることにしようと思う。
その後もくりぬいたカボチャで作られたスープや、ヨーヨーつりなどを楽しんで、会場を後にした。


□□□

ホームセンターにたどり着くと、さっそく、電球を探してカゴにいれ、いろいろと散策をしてから食事へと向かう。
なんだかんだ見ても、結局はリフォームが終わって、いろいろなものを見てからではないと決められないが、値段などの参考にはなった。

今日の食事は少しリッチに、湯葉のコースだ。
通された和の個室に人心地着く。
理想は、こういう部屋を一つ作ってだな、などと、ついついしげしげ見てしまう。
今まで気にしなかった装飾などにも目がいってしまうから不思議なものだ。
「で?朝の話じゃないが、近藤さんの結婚式のスーツはどうするんだ?」
「うーん、必要だとは思うけど、面倒くさいよねぇ」
注文はしてあるものの、総司が、メニューをだして、中をいろいろめくって見だした。
「面倒くさがっている場合じゃないぞ?正直、もう、来月なんだし、どうせなら、いい機会だし一着良いのを作っておいたほうがいいと、俺も思うしぞ。この先、大学の入学式とか、成人式とかもあるわけだし」
俺はその正面に座り、腕を机に置いて、そんな総司に問いかける。
「えー、成人式とか、別にでなくていいし」
ペラリとまたメニューをめくりながら、総司が、嫌そうな顔をする。
「そういう分けにはいかないだろ。仮に、お前や俺はともかく、近藤さんの事だから、張り切って行こうとか言いだすぞ。嫌だって言えるのか?」
「むっ、それは、否定できませんけど」
少しばかり状況を想像して、総司が目を剥く。
近藤さんの性格だ、ひときわ、愛しく育ててきた総司の成人の門出を喜んで、きっといろいろ、祝いの席まで開く勢いで感動しきりの様を見せることだと想像できる。
多分、十中八九、道場の面々が集められて、盛大に祝いの席を催すに違いない。
「その時にどうせ買うくらいなら、今買っておいた方が有意義だし、あとは、ネクタイや小物類だけでも大分かえれるしな」
先に出されたお茶をすすりながら総司に言い聞かせる。
「むー」
しかし、総司は、メニューを手に抱えたまま、ヒョットコのように、唇を突き出した。
「そりゃぁ、結婚式にでないって言うんなら話は別だが、そんな事でも言おうものなら、近藤さん、結婚式を取りやめるとでも言いかねないだろ、ありゃぁ」
ツネさんを愛しているが、総司のこともすこぶる愛しすぎている近藤さんだ。
「ですよ・・・ねぇ」
はぁっとため息を吐き出す。
もうさすがに、近藤さんとツネさんの結婚も受け入れてはいるが、総司としても、大好きな近藤さんが自分だけのものじゃなくなるというのは、どうやっても複雑で、余計に面倒に思ってしまうというところだ。
俺になら、いくらでも不平や文句を山ほど言えるし、嫌がらせをしても問題はないが、ツネさん相手にはそうはいかない。
近藤さんにはいい顔をしていたいし、ツネさん自体が悪い人ではないし、でも、寂しいし、そんな矛盾した思いが交錯している。

「どうする?作りに行くなら、つき合うし、多少値がはるから、近藤さんも、お金を用意しているとは言っていたぞ。俺も、ネクタイとか小物だけでも、いいやつ買うのなら、出してやろうと思ってるが?」
「それって、服をプレゼントするのは、脱がしたいから的な話ですか?」
話を聞きながら、何故かいきなり、わざと警戒気味に身をひきつつ俺を見る。
「はぁ?」
少女漫画の読み過ぎだ。総司の思考回路はあいかわらず、へんな方向へ向いている。
「脱がして欲しいなら、脱がしてやってもかまわないがな」
ハァと胸の中でため息をつきつつ、真面目な顔で言いながら舌なめずりをしてやった。
「////」
と、それを見た総司が思わず、赤面をする。
頭の中でどんな妄想をしているのやら。
なんだかなぁと思って凝視していると、店員が、コース料理の、前菜を運んできた。
机に並べられ、ごゆっくりの言葉とともに、部屋を出たのを確認すると、さっそく、箸を手に、料理を頂く。
「はぁ、面倒くさいなぁ」
気を取り直した総司が、もう一度、ため息を吐き出した。
「それってさぁ、採寸とかするの?」
「ん?まぁ、本当はフィッティングをしてもらって、いい店で自分の体系に一番合うスーツを仕立ててもらうのが一番だが、時間も少ねぇしな。買うのは、出来合いのものになるんだろうが、初めてだし、普通に、普段着みたいな余裕のあるやつじゃなくて、ピシッと極力体にはまるものの方がいいからな。何着か、着てみて、くらいはやった方がいい。」
「うえー」
そもそも、自分から気の許す相手に絡みに行くのは好きだが、知らない人に触られるのは嫌いな総司は、箸で料理をつつきながら、渋い顔をして舌を出した。
「はは、そんな顔しなくてもいいじゃないか、ちょっと、何箇所かはかるだけだって」
俺は苦笑しながら、料理を口へ運ぶ。
「だったら家ではかって行ったらいいじゃない。」
「とはいうが、やはり店の人の方が、しっかりと必要な部分を押えてはかってくれるだろ」
何がなんでも嫌、というオーラを総司が放つので、俺はまた、苦笑した。
「えー、嫌だ。土方さん、スーツ作ってるんだから、だいたいどこはかるか知ってるでしょ」
「そりゃぁまぁ、知ってるが・・」
総司が俺をジーッと凝視する。
「・・・ったく仕方ねぇな。わかった、今度はかってやるよ。でも、店で、試着は絶対しろよ」
試着も面倒くさいと嫌う総司だ。
「うー、まぁ、それはじゃあ数着にしぼってからね」
まだ、嫌そうな顔をしていたが、渋々そう頷いた。
「あぁ、じゃぁ、今度それで買いに行くか」
「はーい。あっ、土方さん。これ、もう行ける?」
目の前では、コースについている引き上げ湯葉の鍋に、たっぷりとそそがれた豆乳が、少しずつ膜をはりはじめている。
「おう、いいんじゃねぇか?」
そう言うと、総司が、最初にあった説明を思い出しながら、用意された櫛に手をのばし、膜をつつく。
「あれ・・・」
こういった作業がすこぶる苦手な総司にかかると、みるみるうちに、膜がだまになってたんなる固まりになってしまっている。
「へたくそ」
向かい側で俺がそれを見ながら笑う。
「五月蝿いなあ、難しいですよ、これ」
「端っこ奇麗にはすしてから、いっきに、引き上げるんだよ」
「むう、じゃあ、次土方さんして下さいよ」
「へいへい」
そう言うと、固まってくるのを待って、今度は、俺が、手本を見せてやる。
「おおおおおっ」
奇麗に写真にうつっていたような形に引き上げると、総司が感嘆の声を上げた。
「ほら」
そのまま、総司に器をだすように促すと、差し出されたそれに入れてやった。
「どうだ?」
ゆばに醤油を注いで、総司が、つるりとそれを食べる。
「美味しい♪。てか、全然違うよ、さっきのと。」
「だろ?」
総司の至福の顔に、俺も自然と笑みがこぼれる。
「もっかいやる」
総司がそう言って、再び、膜がはるのを待った。
「もういい?」
「もうちょい、待った方がとり易い」
「むむむ」
総司と、豆乳の睨めっこだ。
たまに、こういう、集中した顔もまた、新鮮で面白い。
「よし、そろそろいいんじゃねぇか?ゆっくり、まず、鍋にくっついた部分をはずしていってみろ」
「うっ、こう?」
「もうちょい、丁寧にやらねぇとまた固まっちまうぞ」
「ムムムムム」
総司が、真剣な顔で、ゆばと格闘をする。
「ほら、あと、もうちょい、そこをクリアすれば、あとは引き上げるだけだぞ」
「あっ、はずれた」
せっせと作業をして、やっと、奇麗に、とれそうな形に湯葉が独立して動く。
「よし、じゃぁ、このへんから、一気に櫛をいれて上に引き上げてみろ」
俺は、それを見ながら、ちょうどとりやすそうな場所を指差してやった。
「あっ・・・やばいくっついてくよ」
それでも、なかなかうまくはいかない。
「大丈夫だって、時間かけた方が櫛がかたむいて、くっついちまうからな、気にしてる間に持ち上げちまえ」
それでも、総司が思うほど、悪い状態にはまだなっていない。
「うーっ!とうっ」
息を飲んだ総司が、スーッと息を吸うと、一気にそれを持ち上げた。
「おっ、いいじゃないか」
総司が持ち上げた櫛の上で、湯葉がぷらーんとぶらさがる。
「うーん」
と言いながら、俺の器にそれを入れてくれた。
総司の中では、いまいちまだ、納得がいっていないらしい。
「おっ、ありがとう」
つるりと総司が作った湯葉を頂く。
こんなものでも、好きなやつが作ってくれたというものを頂くのはうれしいものだ。
最も、総司の中ではやっぱり納得がいっていないので、再び、鍋と睨めっこをしている。
なんだか、すこぶる可愛くなって、俺は思わず、手を伸ばして、総司の頭をポムポムと叩いた。
「な、なんですか?」
もうっと、頭を抑えながら、総司が俺の方を見る。
俺の顔は、すこぶる笑顔だ。
「いや、なんつうか、可愛いなぁと思ってな」
俺はしみじみとそう言いながら、総司の顔をみた。
「は?」
総司がいぶかしんだ顔をする。
「なんでもない」
と言いながら、さらにほくそ笑む。
「何?気持悪いなぁ」
総司がいよいよ、困った顔で、眉間に皺をよせた。
「いいもんだなと思ったんだよ」
「はぁ」
さっぱり分からないと総司が首をかしげる。
「好きなやつが作ってくれたもんを食べるのは、幸せだと思ってな」
そう言いながら、器にまだ少し残っている湯葉をすいあげる。
「・・・・・・・。土方さんが・・・・気持悪い」
総司はそう言って体をひきながら、それでも、少しばかり、頬が紅く染まっていた。
が、その瞬間、総司が、自分の手元をみて、奇声をあげた。
「おおっ、おおおおおおおおおおおおっ!」
俺に気を取られて、勢い良く持ち上げた櫛には、奇麗に、写真のような出来映えの湯葉がぶらさがる。
総司、納得の一枚だ。
「できたっ、できましたよ土方さんっ!!!!」
極上の笑顔。
「おう」
俺も思わず破顔する。
全く、可愛いが、色ある雰囲気にはさっぱりならない。
ただ、それが最も総司らしくて、これが一番俺たちらしい。
幸せな時間・・・一緒に暮らし始めたら、どんな感じになるのやら。
少し、そんな先の夢を思い描きながら、料理に舌鼓をうった。


<<次回更新予定:薄桜鬼SSL 不知火×原田 『タイトル未定』>>
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プロフィール

十六夜桜(通称:野良猫)

Author:十六夜桜(通称:野良猫)
野良猫と申します。
あっちでは薄桜鬼、こっちでは白華の檻と乙女ゲーに踊らされております。

お読み下さい

※当blogにある画像及び、小説等について、転載及び、個人で楽しむ以外の使用はご遠慮下さい。

※タイトル欄や本文に<R18指定>と記載されているものにつきましては、教育上宜しくないと思われる内容を含むおそれがありますので、18歳未満の方の閲覧を禁止させていただきます。ご了承下さい。


※SSLシリーズでは、特に公式にない設定をかなり、作っております。
おい!って思われるだろう設定もあるかもしれません。 特に、たとえ、史実をほのめかす内容があったとしても、史実の隊士たちや、御家族にも、全く無関係の創作であると強く主張致します。
公式を離れた内容に抵抗がある方にもお勧めできませんので、宜しくお願いします。 それらもふまえたうえで、それでもOKという方のみ、ご覧下さい。


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