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薄桜鬼オンリーイベント【ゆきさくら 第五章】

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2012/12/23 Sun  22:17
『雨降って地固まる??-2』(土方×沖田 薄桜鬼SSL)

『雨降って地固まる??-2』(土方×沖田 薄桜鬼SSL)

「歳三さん」
総司と二人で、部屋でしゃべっていると、姉貴がひょこりと扉をあけて顔をだした。
ん?と二人、扉の方を見る。
「ごめんなさい。悪いんだけど、製本手伝ってくれないかしら。もう、間に合わなくって」
「製本?」
「そう、今度の即売会のね」
「・・・・・即売会かよ」
俺はげっそりとした顔をする。
「あっ、大阪行くっていってたやつ?」
総司は俺とは正反対に喜々として身を乗り出した。
「そうなのよ。この間のをそのまま持っていくつもりだったんだけど、急に新刊をだしたくなっちゃってコピー本にね」
「いいよ、僕手伝う」
総司が手をあげながら愛想をふりまく。
「本当?助かるは、総司くん。今度特性ケーキごちそうしちゃうっ」
「わーい、やりますやります。ついでに読んでもいい?」
猫っかぶりの弟顔でコクコクうなづきながら、首をかしげて聞く。
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「いいわよ、読んじゃって読んじゃって」
喜んだ姉貴が、のりよく答えた。
「おい、それってR指定本じゃないだろうな」
俺が顔をしかめて、姉貴を睨む。
総司の事を弟のように好きな姉貴は、放っておくと、総司の猫っかぶりにのせられて、軽く返事をするから危険だ。
「大丈夫よ。もう、いちいち細かいんだから」
「細かいとかそういう問題じゃねぇだろうが。モラルの問題だろ」
俺が怒ると、可愛くない子ねという顔でしぶしぶ答える。
「わかってるはよもう」
「そう言ってこないだ総司にわたしたゲームだって」
先ほどのゲームのことも思い出し、釘をさす。
「はいはい、本当、五月蝿い子だはね。だいたいね、それをいうなら、あなたがそもそも総司くんといちゃいちゃしてる時点でねぇ、問題って話になるはよ。どうせやることやってんでしょ」
「・・・・・っ」
まさかのつっこみに、思わずつまった。
「ほら、言い返せるなら言い返してみなさいな」
ここは、否定をいれるべきかもしれないが、本当なだけに、どうにも言いかえせない罪悪感が頭の上にのしかかる。
それに、そんな、ある意味ありえない恋仲を認めてもらっているという弱みもある。
いい返してみたところで、小さい時から俺のことを見ている姉貴には、すぐにばれてしまうのだ。
「・・・・・」
「ということで、手伝うはよね、歳三さん」
沈黙に畳み掛けるように姉貴が言ってくる。
「・・・・・・はい」
言い返せず、ヒクッと目尻を動かすと、肩を落としてシオシオと首をたてにふった。
姉貴の押しは怖い。
目が怖いうえに、一つ返すと100はかえってくる。
ついでに言えば、保護者の威圧のようなものもある。
挙げ句の果てに、ザクッと心臓を突き刺してくる勢いでとどめをさされるので、ほどほどに折れておくに限るのだ。

総司が横で、くくくと声を殺してにやにやと笑っていた。
姉貴が道具をとりに戻る背中を見ながら、総司をひとにらみすると、さらに総司が肩をゆすって笑った。
「本当、土方さんって、お姉さんに弱いですよね。面白いなぁ。学校の生徒とか、見たらびっくりするよね。」
「うるせぇ」
俺はどかっと椅子に座ると、肩肘ついて、あごをのせる、拗ねた顔で顔をそむけた。


姉貴が部屋に戻ってきて、すでに印刷された紙をばさりとテーブルに積み上げる。
「歳三さん、前も手伝ってくれたからわかるでしょ?」
「あぁ」
まだ拗ねた顔で、姉貴の問いに答える。
何度かこんな夏とか、冬とか季節になると手伝わされるので、手慣れている自分がちょっとばかりいやだ。
総司が説明を聞いている間に、すでに一枚目に手を伸ばし、紙を折り始める。
それなりに丁寧に、紙を折り進めて、ページ番号を確認すると、そろえてカチリとホッチキスで止めた。
その横で、せっせと総司がぎこちなく紙をおる。
おおざっぱな総司は、こういう細かなことが苦手だ。
「あれ・・・・んーっずれてるし・・どうしよう」
折りそろえてみると、ところどころずれて端がでている。
それでも総司がしたと思えば、かなり綺麗に出来た方だ。
うーんと、俺が作ったものを取り上げて見比べ、顔をしかめる。
「大丈夫よ、これくらい。見える方にそろえてホッチキスで止めてくれたら、表紙をつける時にきれいに見せられるから」
「本当?」
「ええ、だいたいね、歳三さんが細かすぎるだけだから。昔から、手は器用なのよねぇ。女の私より細かい仕事が得意とか、失礼しちゃうは」
「知るかよ。そんな事、俺に言われても」
言いがかりも甚だしい。
作業を続けながら文句をつける。
これまた、総司と同じように、完全無視でさらに姉貴が続けた。
「でもねぇ、裁縫は苦手なのよね」
「そうなんだ?」
総司が興味深く身を乗り出す。
「もうね、見てたらいらいらするわよね。すぐ、指に針をさしちゃって」
「あー、それで針に向かって文句とか言ってそう」
姉貴の言葉に、総司がのりよく答えて笑う。
「そうそう、眉間に皺よせて、ブツブツブツブツ」
「あはは、すごい想像できます」
こそこそと二人で言い合って、うけた総司が肩をゆすりながら笑い転げた。
全くもって失礼なのはどっちなのか、俺は相手をするのも面倒で、ひたすら黙々と作業を続けた。
二人が盛り上がっている間に、一つ、二つと仕上げて、横に積み上げて行く。
どうせ、言い返したら、倍以上返される。
ふてくされて、あたるように折り進める手は、そこに集中するせいか、何気に、早くすすむらしい。
折っては揃えて、ホッチキスを止め、ポイっと横になげる。
黙々と手を動かして、ふと、顔をあげると、総司と姉貴が、二人並んで、両手で頬杖をつき、俺を見ていた。
思わずびくりと驚いて身体がはねる。
いつから見られていたのか、目を見開いて二人をみた。
「ふふ、歳三さんたら、すねちゃって、可愛いんだから♪」
ひくっと目尻が動く。
総司も横でニコッと笑って俺を見ていた。
どう反応すればいいのか、背筋から嫌な汗が流れた。
とりあえず、ふっと逃げるように横へ体をそらして、次の紙に手を伸ばして、おる。
それでもまだ、二人が見ている。
「そういうところも可愛いわあ」
姉貴がクスクス笑いながら言うと、総司も横でうんうんと首を振る。
十中八九、姉貴は総司の見方なので、総司もどんどん乗っかってくる。
しばらく顔をそむけて紙を折っていたが、いたたまれなくなってすっくと立ち上がる。
「どこ行くの?」
総司が聞く。
「タバコを吸ってくる」
そう言うと、机の上に転がしていたタバコの包装をつかみ、部屋から外へと逃げ出した。
まだ中から好きかってを言い、二人の笑い声が聞こえるが、聞こえないふりで階下へおりると、庭先に出て、タバコを一本加え、火をつけた。


■■□

製本作業も無事終え、食事を終えてから部屋に戻る。
やっと解放された感覚で、床に腰をおろした。
まぁ・・・・総司はいるのだが・・下でまだ姉貴と話をしている。
テレビのリモコンに手をのばし、電源をいれると、携帯が着信音をならした。
また総司が何やらいじったらしく、いつの間にか、違う着信音にかわっている。
手を伸ばし、受話ボタンを押すと、近藤さんの声がした。

『トシ?』
「あぁ、近藤さん。どうした?」
机の上に散らばった、総司が開いていた本を閉じてのけながら言う。
『いや、そのな。総司はきてるのだろうか?』
何やら少し声のトーンが低く、暗い気がした。
それに、総司に用なら、わざわざ俺にかけなくても、総司の携帯にかければ良いのに。
そう思いながら聞き返す。
「はぁ?あぁ来てるけど、言ってなかったのか?」
いつもなら、近藤さんにはちゃんと連絡をしてくるはずの総司だが、何も言ってはいなかったらしい。
『・・・・その・・ちょっといろいろあってな。一応総司の携帯も鳴らしてみたんだが、圏外と言われて・・・・』
近藤さんが、しどろもどろとどうにも歯切れの悪い言い方をする。
え?と思って総司の鞄をのぞくと、携帯はいれっぱなしで、電源が切られていた。
携帯依存症の勢いな総司にしてはめずらしい。
『いや、うん。いるなら良いのだ。』
そう言って切ろうとする近藤さんを、とっさに引き止める。
「おい、ちょっと何があったんだ?」
ひっかかって近藤さんに聞くも、やはり、何やら歯切れが悪い。
『いや、何が・・・というわけでも・・なく・・・というか・・・なんというか・・・・・・』
「近藤さん?」
あきらかにおかしい。
いぶかしげに声をかけると、しどろもどろとしながらも、近藤さんが、言いにくそうに俺に聞いた。
『今、総司は横にいるのか?』
「いや、下で姉貴と話をしているが」
そう返すと、少し安堵したような息をはきだす音がした。
『そうか・・・実はだな・・・』
近藤さんの話を聞いて、俺は頭をおさえた。
「10月に結婚だぁ???」
突然の話に、俺もぐらりと眩暈がする。
『・・・や・・・やっぱりまずかっただろうか。ツネさんのご家族も乗り気でいてくれているし、理事長からも、進められていて。俺もツネさんとならと思うし・・・総司も歓迎してくれていると思ってたのだ・・。それで、どうせ早く結婚するのなら、総司の受験で大変になるより前にと思って。だけどその話をしたら、総司が急に黙ってしまって・・・帰ってしまったのだ・・・・』
そりゃぁそうだ。
だって総司は、近藤さんにはいい顔をして、本心をださないから、思いと違っても近藤さんが喜ぶような言葉ばかり返す。
近藤さんが気付かないのは無理もないが、総司は全く受け入れていないうえに、あまりに急すぎる。
突然の話に、総司自身も、いつもの作り笑いすら、できずに、言葉につまって逃げたのだろう。
どこか総司の様子がおかしいとは思ったが、まさかそんな展開だったとは。
「近藤さん・・・結論からいうと・・・・まずかった」
俺は、嘆息すると、ゆっくりとした口調で近藤さんに答えを返した。
『そうなのか??』
近藤さんの狼狽した声がする。
「ああ。別に、ツネさんがどうのってわけじゃないんだが・・。総司はずっと近藤さんと暮らしてきて、正直近藤さんしかないみたいなところがあるじゃねぇか。だから、どうしても、大切なもんを取られちまうような、そういう心境というか・・・・な。自分の居場所がなくなるような気がするんだよ」
『居場所・・・。しかし、俺は別に、結婚したからといって、今まで通り、総司を追い出す気もないし、ツネさんも、総司と暮らすのを楽しみにしてくれているし、道場も、総司に継いでもらえたらと本気で思っているし』
困惑しながらも、近藤さんが必死でそう、言う。
どれもこれも本心なのも、近藤さんがそもそもそんな事をする人じゃないのは分かっている。
俺だけでなく、総司だってわかっている。
「それもわかっちゃぁいるさ。近藤さんが、そんな人間じゃないのなんて、総司だってわかってる。でもな・・」
『しかし・・なら何故・・・』
近藤さんの落ち込んだ声が耳元で小さく呟く。

「総司がちゃんと自分で心を決めて話すべきだと思っていたから、黙っていたのは悪かったんだが、でも近藤さん。総司は別に近藤さんとツネさんの仲を祝福していないというわけではないと思うぜ。ただ、整理がつかねぇんだ。自分でも、どうしたらいいのかわかってねぇ。そうしたらさ、どうしても近藤さんにいい顔をするしかできねぇんだよ。嫌だって言って、へんな関係になるのも怖いし、手放しで祝福をするのも怖い。子供が親に対するような心境というか・・・いいところを見せたいって思うところがあるだろ?自分の中で大事な存在には、よく思われたいし、褒められたい。だからいい顔ばっかりしてしまう」
『だが、トシにはけっこう、きついとことを言うような気がするのだが・・・・。大切なというなら、トシの方が当てはまるのではないか?俺なんか、特段・・』
謙遜した近藤さんが、気が遠くなりそうな細い声で言いながらフェイドアウトする。
「好きってのにもいろいろあるんだよ。総司にとっての近藤さんは、それだけ特別なんだ。」
『・・・・・』
「でもよ、近藤さん。だからって総司のために結婚をやめにするとか、そういう事は考えるんじゃねぇぜ。あんたはそういう事いいだしそうな所があるからなぁ」
『だが・・・・・』
本当に、いいだしそうな勢いで近藤さんの声がすがるように紡がれる。
「それこそ、総司が傷つく。まだ先だと思ってたから、俺も深く総司とその話をするのも後回しにしてたんだが、大丈夫だよ。あいつは、ちゃんと乗り越えることができるさ。こんなことで、近藤さんの幸せがなくなっちまったら、それこそ修復できなくなっちまうと、俺は思うぜ。だって、あいつはちゃんとわかってるんだ、時間はかかるかもしれねぇが、ちょっとだけ、時間をやってくれねぇか?・・・・っと、総司があがってきそうだな」
下から、総司の声が聞こえる。
耳を外に向けながら、確かめつつ近藤さんに言う。
「俺ももう一度、今から総司と話をしてみる。あとな、これも、今度ちゃんと、話をしたいと思ってるんだが、ひとつ、話をしたいことがあるんだ。」
『話?』
近藤さんが、まだ不安な声ながら聞き返した。
「あぁ、まぁ今日のところは・・・な。とりあえず、総司と話をしてみるから。心配しねぇで、待っててやってくれ」
心強く思うように、極力明るい声で近藤さんの背中を押すように言った。
『すまん。宜しくたのむよ』
くれぐれも、という風に、すがった声がした。
「あぁ、何はともあれ、俺は、近藤さんとツネさんの結婚、祝福するぜ。おめでとう、な。」
『・・・ありがとう」
「おう、じゃぁな」
と、受話をオフにするのと同時に、総司が部屋に入ってきた。
携帯を、手のひらにおさめたまま、総司の方を見る。
「電話ですか?」
姉貴に持たされたお茶を机に置きながら、総司が聞く。
「ああ、近藤さんからな」
そう言うと、総司がビクリとはねて、少しばかり苦い顔をして、小さくなった。
「・・・・なんて?」
明後日の方へ視線をそらしたまま、おそるおそる総司が聞く。
「心配してた」
それだけ答える。
「聞いたの?」
どうしよう、という顔で下をむいたまま、ちらりと俺の顔を見た。
「ああ」
沈黙が流れる。
居心地が悪そうに、どうしようかと、総司が思案する。
「どうするんだ?」
俺は気にせずそう聞いた。
「・・・・・・・もう・・・・いいじゃないですか」
その話から逃げたい総司が、なんとか、話をそらそうとへんな笑みを顔に浮かべる。
「よくねぇだろ」
そうピシャリと言うと、また、総司が挙動不審に体を動かした。
「・・・・」
暫く黙って総司を見ていると、
「だって・・嫌なものは嫌だもん」
とたまらず声をあげた。
「総司っ」
「・・・」
また沈黙が広がる。
「別に、ツネさんが嫌ってわけじゃねぇんだろ?」
下を向いたまま、頬を膨らませる総司に優しく声をかける。
「本当は、祝福してもいいんだろ?」
ゆっくりと、少しずつ、総司に問いかける。
「・・・」
「総司、ちゃんと話をしよう。近藤さんと。このままじゃぁ、近藤さんだってショックをうけたまんまだぞ。いいのかそれで?」
「・・・いやだ・・けど」
それでも、まだ、ゴールにはたどり着けない。
「それに、一緒に住む話も・・・住むんだろ?」
「・・・うん」
そこは、即答でかえす。
全く、と俺は少し笑みをこぼした。
総司に座るように促しながら、ゆっくりと体をのりだし、テーブルに体をあずけながら、総司の顔を覗き込む。
「じゃぁなおさら、ちゃんと話をしねぇといけねぇだろ?俺は、前に言ったのを曲げる気はねぇからな。細かいだのなんだの言われようが、お前と一緒に住むことを、軽い気持ちで考えてるわけじゃねぇ。正直、嫁にもらうのと同じ気持ちで考えてる」
「え・・・」
真剣ながらも、優しい表情を心がけながら総司にかたりかける。
「だってそうだろう?成人の男が、未成年の、しかも同性の男捕まえて、一緒に住もうって言ってんだ。それだけ、俺には責任がある。男同志ってだけでも本当は大問題な話なんだ。近藤さんはともかくミツさんだって本当は認めてなんていねぇ。」
「え・・・だって」
それは、総司の知らない話だ。
総司は、ミツさんにも認めてもらえてるものだと思っている。
だから、その話すら、近藤さんと同じように総司がショックを受ける話だということを承知で話をする。
「そうだな、お前には、良かったわねとも、応援してるとも言ってくれるだろうさ。総司が、近藤さんに対してるのと一緒だからな。総司には、傷ついて欲しくもないし、いいお姉さんでいたいんだ。総司が、近藤さんの前でいい子でいたいのと一緒でな。そんな大切なもんと付き合う以上、俺には責任があるんだよ。だから、お前を卒業させなきゃならねぇし、ちゃんと、大学にも行かせなきゃいけねぇし、ちゃんとした社会人になってもらわなきゃぁいけねぇ。おまえの帰る場所もなくすわけにはいかねぇんだよ。
その為なら、俺は総司に煩がられようが、固いっていわれたとしても、信念を曲げる気はねぇ。俺が責められるのはいくらでもかまわねぇが、ほらみたことかって、他の奴に、総司に言わせるわけにはいかねぇんだよ。誰にもな。
大事だからこそ、そうすると決めてる。近藤さんだって、俺たちの仲は、認めてくれているが、総司が家をでるって言えば複雑だと思うぜ。総司が近藤さんを好いているのと同じように、近藤さんだって総司の事が大事で、だから今回だって、総司の反応に驚いていたし、かなり落ち込んでいる様子だった。はなから、ツネさんと総司と、近藤さんと3人で同居するって信じてる。昼もちらっと言ってはいたが、あの人は本気で総司を跡継ぎにって考えてるんだ」
「でも・・・」
瞠目しながら総司が下をむいたまま体を揺らす。
「総司、一人じゃねぇだろ?心配しなくても、俺が横にいるじゃねぇか。素直にちゃんと、本当の気持ちを伝えても、何もかわりはしねぇよ。隠せば隠すほど、間ってもんは広がっていくもんだぞ」
そう言うと、俺はポンと下を向く総司の頭を手のひらで優しく叩いてなでた。

それから、少しの間話をしてから、やっと少しずつ心を整理して納得した総司とともに、ベッドにもぐりこむ。
横に転がる総司が、小さくなって俺の腕をつかんでしがみついた。
「大丈夫か?」
「うん・・・・」
ポソリと総司が答える。
もぞもぞと身体を動かし、総司の肩に腕をまわし、抱きよせる。
「土方さんて・・・・」
「うん?」
そんな俺にしがみつきながら、ポソリと総司が言うので、首を傾げながら、総司の顔を見た。
「けっこういろんな事考えてるんですね」
へへへ、と総司が笑みを浮かべながら言った。
「はあ?」
思わずズルッと肩が落ちそうになる。
全く、本当に、総司の中で俺はどんな人間なのだか・・・。
「どうでもいいが、明日、ちゃんと話をしろよ」
ハァとため息をもらしながら言った。
「うーん」
総司が、まだ、はぎれの悪く、うなり声をあげる。
「うーんじゃなくて」
ペチンと前から、総司の額を手のひらではじく。
「はーい」
叩かれた所を手で押さえながら、唇をつきだす総司の顔をさらに覗き込む。
「本当にちゃんと踏ん切りついたのか?」
「・・・まぁ」
これまた歯切れの悪い解答。
天邪鬼は、なかなか敗北を認めることができないらしい。
「まぁって・・・・もう、困ったやつだなお前も」
頬を指でつついてやると。
「そんな僕に惚れた土方さんは仕方ないですよね」
ニイツと俺の下に入り込んで少し、盛り返したらしくいつものような、意地の悪い笑みを浮かべた。
「・・・全くな」
ハァとまたため息をこぼしつつ、全くな、と舌をだす。
「あれ、みとめちゃいました?」
少し意外だったらしい総司が、体を揺らして、あごをあげ、俺の顔を見る。
「どうせ、俺は総司に盲目だよ」
そういうと、総司が、すこぶる嬉しそうに破顔した。
「ふふん」
「満足な顔してんじゃねぇよ」
腕の中の総司の顔をムニィッとひっぱる。
「だって嬉しいもん。超絶プロポーズみたいなものじゃないですか。」
「・・・・プロ・・・・」
言われて、今度は俺が動揺をする。
「だって、嫁にもらうのと同じ気持ちなんでしょ?」
「う・・・・ま・・・まぁな」
そう言われると・・・。
意識してなかっただけに、顔が赤くなる。
そうか・・・・言われてみれば、確かに・・・・・。
「自覚ゼロって・・・本当、土方さんて、勢いじゃないと、いい事言えない人ですよね」
「・・・う・・・・うるせぇ」
確かに、総司に対して、告白はいつも勢いな気がする。
俺は何やらズーンと落ち込んで、天を仰いだ。
「そんな土方さんが大好きですよ」
総司は、クスクスと笑いながら、固まる俺にチュッと短いキスをした。


■■□

次の日、朝食を食べてから、総司の家、近藤さんの所に向かい、3人で話をした。
近藤さんは、えらく落ち込んでいたが、総司とちゃんと話をして、ホッとした顔をした。
そして、その後、二人で暮らしたい旨の話をしたら、なぜか、おかしな方向に話が進んだ。
「と、トシ、それは困る、総司を嫁にだすなど!!」
身をのりだして、俺の肩をつかむ。
「い・・・いや嫁とか、そういう話じゃ・・・ただ一緒に暮らしたいって話を・・・」
近藤さんの反応に、俺はタジタジとあとずさる。
「あああ、それでは、俺が寂しくて死んでしまうじゃないか」
カシガシとつかんだままの俺の肩を揺らした。
「い・・・・いや、だから、別に・・・・今すぐって話じゃなくて、近藤さんが結婚をしてからだな」
「それでも嫌だぞ、困るんだぞ」
今にも泣き出しそうな近藤さんの顔がせまる。
・・・・ち・・・・近い。
「・・・・あーあのな」
という展開ののち、
「よし、わかった、わかったぞトシ。トシがうちに婿入りすればいいじゃないか。大丈夫。うちは、広いのだけが取り柄だからな。
部屋はくさるほど・・・いや待てよ、いっそ、二世帯住宅にしてだな」
と言い出して、総司も、
「わぁ、それがいいです。近藤さん。そうしたらいつでも、会いたいときに一緒に話ができますもんね」
「そうだろう?総司!!それならきっと、ミツ殿とて、許してくれるであろうし、ノブ殿も、安心するだろう。」
「おおおおおおおいっ」
俺は慌てて静止をするが、耳には届かない。
なんなんだ、この似た者二人は!!と心の中で悲鳴をあげる。
どっちもこっちも、落ち込んでいたかと思えば、意気投合して、この様・・・・って、本当に、実は兄弟か親子だろ???と詰め寄りたくって来た。
もっと、真剣は話になると思っていたのに、おかしな方向へと流れていく。
「よし、そうと決まれば、ミツ殿とノブ殿にも話を」
と勝手に大暴走して、話が決まってしまった。
ミツ殿も。
「まぁ、近藤さんの目の届く場所でなら、良いんじゃありませんか?離れた場所でマンション暮らしされるより、同じ敷地内なら、たとえ、総司さんが傷つくようなことがあろうとも、近藤さんのところにすぐいけますでしょ」
「い・・嫌、あの傷つけるとかそういう事が前提なんですか?」
思わず俺が口をはさむと、
「何か??」
と怖い目つきで睨まれた。
姉貴も同じく。
「そうね、それなら、私もかまわないですよ。離れられると心配にもなりますけど、近藤さんのところなら、5分もかからないですし、今まで通り、歳三さんのところに泊まりにいってるくらいの気持ちでいれますもの。そもそも、歳三さんが、料理も洗濯もできそうにありませんでしょ?その点、近くなら、食べにこれますし」
と、姉貴も勝手に話を続ける。
「姉貴・・・・俺だって洗濯くらいは・・」
「何か?」
細やかな抵抗をしてみたが、これまたギロリと睨まれた。
女性陣が・・・・怖すぎる。
反対されるよりは、ましではあるが・・・実に肩身が狭い。
「そうだは、どうせ炊事もできないんだから、夕ご飯はうちでなさいな。」
「そうね、それが宜しいは。総司さん、ぜひそうさせて頂きなさい。そうすれば、私もなお、安心できますしね。外食だの、かりに、そこの歳三さんが、おつくりになったとしても、栄養過多だの、とてつもなく不味いものなど食べさせられでもしてごらんなさいな。ただでさえ、身体が強いほうではないというのに困りますでしょ」
姉貴のいるところで、きつい事をよくいう人だ。
が、全くそれには心配はなく、
「そうでしょ?ミツさん。わたしもそれが一番心配ですのよ。なにせ、歳三さんたら、見た目は綺麗に作りますのに、壊滅てきなまずさで。可愛い総司くんの事を思うと気が気じゃないんですもの。歳三さんがまずいご飯でひとり沈没するのはかまいませんけれど、総司くんの事を思うと、とてもとても、二人でほったらかしになんてできませんもの」
姉貴も、たいがいひどい人だと思う。
ちょっとは弟を擁護しないものだろうか・・・。
「わぁい、僕ノブさんのご飯大好きなので、絶対行きます」
総司までもが、この調子で。
本当に、昨日の真面目な話を返して欲しい気分だ。
「宜しいですはね?歳三さん」
姉貴がまたギロリと俺の方を見る。
「歳三さん、分かっていらっしゃると思いますけど、万に一つでもうちの総司さんを泣かすような事がありましたら、たとえノブさんの弟といえど、多摩川に流して差し上げますから、そのおつもりでね」
横に並んで、ミツさんも、蛇のごとき睨みをきかせる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「ミツさん、お気になさる事はございませんは、その暁には、多少、痛い目にあわされても、私、何も言いませんでしてよ。ただ一応弟ですので、死なない程度にはお願いしますはね。顔の形くらいかわりましても、多少のことなら気にしませんは」
「もちろんですとも、私も、さすがに、そこまでは・・・ねぇ。だって、私が犯罪者にでもなってしまいましたら、総司さんが困りますでしょ」
もともと仲のいい二人が意気投合して俺をせめる。
「よろしいはね?」
もう一度、二人声をそろえて言った。
「・・・・そうさせて、頂きます」
もはや魂がぬけそうになりながら了承するしかなかった。
まあ・・・総司がそれでいいのなら、俺もなんとも言えない。
この際、少なくとも、二人暮らしに近い状態にはなれるのだから、今よりは、ましかもしれない。
改装資金もだすのだし、今よりは肩身が狭いこともない。
ただ、マンションを借りるより、高くつくのは確かだ。
予定は大分かわったが、ある意味、一番いい状態におさまったともいえなくはない。
どうにも、腑に落ちないところでは・・・あるが。



□■□
「はぁ」
その後も、せっかくだからと皆で夕食だのなんだのと付き合わされ、その間中も、右から左から、嫌味や、きつい事をいわれたが、やっと解放されて、総司の部屋で一息つく。
疲れ果てて、ベッドの上に、コテッと横に転がった。

「土方さーん、楽しみですねぇ」
総司がその上から馬乗りで乗りかかる。
全体重が重たいが、押し返す気力もない。
「一人幸せそうな顔しやがって」
ベッドの上にのびたまま、ニコニコ顔の総司の頭をはたく。
「だって幸せだもーん」
「あれだけ、散々、近藤さんの結婚が嫌だのなんだのごねてやがったくせに」
「だって、二世帯住宅ですよ」
危機として総司が俺にくっついて笑う。
「その金をだれが出すと思ってるんだ。」
恨みがましく総司を睨んだ。
「土方さんです」
ふふふん、と当然のように答える。
【僕も将来、一緒に払いますよ】とか、そういう言葉は期待するだけ無駄なのはわかっているが、即答か・・・とがっかり落ち込んだ。
「俺の心労と苦労を返せ」
どうにも、恨み節を聴かせないわけにはいかない。
「だって、一番良いじゃないですか。二世帯ってことは、近藤さんと家族って感じだし、まぁそれなら、お嫁さんの一人や二人いいかな、なんて。それに、おいしいご飯も毎日食べれて、だけど、プライベートな二人の時間が確保できるって、もう完璧じゃないですか」
ムフフとさらに、抱き枕にでもしがみつくかのように、俺を羽交い締めにする。
「お気楽人間め」
ひっつく総司の髪をしたからひっぱって抗議するが、ニコニコ顔はとどまる所を知らない。
「いいじゃないですか、土方さんが固い分、僕が柔らかかったら、ちょうどいいんですよ」
「よくねぇよ。ったく」
本当に、いつもいつも幸せあやつだ。
俺を散々ひっかきまわしといて、すっかり、近藤さんの結婚話はどうでもよくなっている。
「もう、腐らないでくださいよ。仕方ないなは。ほら、チューしてあげますから」
チューッと総司が唇を可愛く突き出して迫ってくる。
「いらねぇ、向こういけ。俺は一人で、寝暗くふて寝をするんだよ」
シッシと手で総司をはらう。
「はいはい。残念ながらここは僕の部屋ですよ。ね、ほらチュー」
羽交い締めにした総司が、さらにくっついて、俺のほっぺにキスをする。
柔らかい感触が俺を挑発してきた。
「てめぇな、なんだその中途半端なのは」
このモヤモヤをほっぺにチューくらいですませるつもりか!!とムムムと怒りが込み上げる。
「なんですか、ばっちりチューじゃないですか」
総司がエッヘンと胸を張る。
「どうせするなら口にしろ、バカ総司」
「えー、やだ。恥ずかしいもん」
キャーッと顔を俺の腕の間につっこむ総司は、可愛いが・・・可愛いが・・・・どうにも割にあわない。
「俺の心労はそれくらいのキスじゃおさまらねぇな」
このやろうっ、と舌をなめると、グイッと力をいれて、総司をひっくり返し寝技に持ち込む。
先ほどとは逆に、今度は俺が総司を羽交い締めにした。
「責任とって、俺の傷を治してくれやがれ」
「えええええーつ」
キャーキャーと総司が腕の仲であばれる。
「わーエロ蔵降臨したあ!!」
近藤さんには聞こえない押さえた声で総司が、さらに、キャーキャーと笑いながら暴れる。
「観念しろ、総司っ!」
耳元でいい声をだしてささやく。
「ひゃーっ」
ゾワリとした総司が、腕の中で小さくなって悶えた。
くいっとその顎をひきあげて、優しく唇に唇を重ねる。
吸い上げて、ぞろりと総司の唇をなでると、たまらず、トロリとした顔で、半口をあけた。
「キスして欲しいか?それとも・・・お仕置きしてやろうか?」
「それ、昨日のゲームだし」
解けた顔のまま、総司がつぶやく。
「お仕置きするぞ」
「やだ」
笑いながら総司が言う。
「じゃぁどうするんだ?」
ぷにーっと総司のほっぺを両側にひっぱりながら顔を覗き込んで、近づく。
「もーう・・・・・キスして・・・下さい」
少し頬を膨らませ、恥ずかしそうに頬を染めながら言う。
「おう」
そう言うと、にんまりとほほ笑んで、身体を落とす。
ああ言えばこういう、困った唇にキスをした。

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十六夜桜(通称:野良猫)

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あっちでは薄桜鬼、こっちでは白華の檻と乙女ゲーに踊らされております。

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