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土方さん僕ともふもふしましょうよ!
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薄桜鬼オンリーイベント【ゆきさくら 第五章】

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2012/11/12 Mon  01:25
『約束の手紙 ~土方×沖田<散らない花 追想録>~』

『約束の手紙 ~土方×沖田<散らない花 追想録>~』

白雪が舞う。
息が止まるほどの寒さが、身を焼く。
冷たくて、寒くて、焦がれて・・・・。
なのに、届かない。
届かない・・・・・。
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明日、土方さんが来る。
そうしたら、お別れだ。
山崎くんも同行するって話だから、多分、戦況は、聞いているより良くないんだろう。
なんで・・・・。
僕は・・・・・・。
深々と舞い散る雪を見上げ、遠い向こうを眺めた。
ケホケホっ、時折、咳が溢れ出る。
手を染める赤に、ゾワリと血が騒ぐ。
人ではないものの血が騒ぐ。
ただ、一緒にいたいだけなのに。


ぼんやりと外を眺めていると、スタスタと向こうからもう、すっかり聞き慣れた足音が聞こえた。
それでも僕は、動くことなく、外を眺める。
やがて、近づいた足音が真横にとまり、スーッと息を吸い上げる音がした。
「沖田さんっ、何をしてるのですかっ。こんな、寒い日に、戸など、あけて、さらに体調が悪化したらどうするつもりなんですかっ」
膳を手にした山崎くんが、怒鳴り声をあげた。
「ハァ」
僕はおおげさに、ため息をはく。
「沖田さんっ!!」
僕の態度に、さらに山崎くんの声音に怒りがこもる。
「君は、元気だね」
嫌味たっぷりに山崎くんにこぼす。
ヒクッと顔が引きつるのが横目に映った。
「冗談じゃありません。あなたのせいで、胃に穴があくのも時間の問題です」
「あけばいいのにね。そしたら、僕の相手をしなくてもすむよ。まあ、明後日にはそれも解放されるけどね。」
抑揚のない声で、外を眺めたまま、かえす。
「何が言いたいんです?とにかく、中に入って下さい。明日は副長がこられるといのに、体調を崩されでもしたら、申し開き用がないじゃないですか」
持って来た膳を部屋の中におろした山崎くんは、強引に、戸を閉めて、僕を部屋の中へと追い立てた。
「いいよ、別に。心配しなくても、君のせいだなんて、思われないから」
仕方なく、一歩だけ後ろに下がる。
「そういう問題じゃありません」
ぞんざいにめくり捨てられた布団を整えながら、山崎くんが、床につけと促した。
僕はしばらく、立ったまま、山崎くんを見下ろし、ハァと一つため息をつくと、山崎くんが整えた布団の中へと戻ってやった。
僕の汚れた手を、濡らした布で、ふく。
されるがまま、僕はまたぼんやりと、部屋の中を眺めた。

叶うはずのない願い。
『一緒に・・・・・』


願わくば、あなたの腕に抱かれ、死にたい。
おかしいな。
近藤さんの為に、死ぬ覚悟で、江戸をでたはずだったのに。

山崎君が出て行った後も、僕はぼんやりと、部屋の明かりを眺めていた。
『いかないで』
と言ったら、土方さんはどうするだろう。
きっとまた、困った顔をするね。
いつも、いつも、僕の為に迷う人。
そしていつも、最悪の場所に足を踏み込んで、後悔するんだ。
馬鹿みたいに。
なのに、それでも前に歩いていこうとする。

山崎くんが持ってきた夕餉には手をつけず、横になると、目を閉じた。


□■■
次の日、土方さんは約束通り僕のところへ来た。
二人、白い息を吐きながら、花火をする。
線香花火。
地味だけど、どうしてもしたかったんだ。
それはまるで、僕らのように、一瞬の花を咲かせて散っていく。

僕にはもう、時間がきっと限りなく少なくて。
だから…土方さんにあげるよ…全部。

『僕は消えたりしませんよ』
あなたには、その意味が分かるだろうか。
強く抱きしめる土方さんのぬくもりを背中に感じながら、降り出した雪を眺めた。
線香花火の火種は、あっけなく転がって、消えていった。

僕は消えたりなんかしない。
どこにいても。


次の日あなたは、僕を抱いた。
嬉しかった。
忘れてしまいそうなくらい、長く、長く、重ねることのなかった土方さんのぬくもりも、痛みも・・・・。
身体に刻む。
泣きたいくらい残酷に最後を刻む。

でも、でも、嬉しかった。
いつも二の足を踏む土方さん。
なのに、それを超えて来た。

いつか・・・・。
『僕が行くまで待っていて下さい』
約束をかわす。
せいいっぱい笑おうとしてるのに、どうしてこんなに、顔がゆがむんだろう。
土方さんを、こばかにして、笑うことなんて、簡単なはずだったのに。


『一緒に行きたい・・・・』
『一緒に来い』
互いに、言えない言葉。
僕も、土方さんも、必死で笑う。


そして、会津で再び見舞う。


□■■

悲痛な顔をした土方さんに、ひどい事を言った。
生きていてくれて、良かった…でも、悔しかった。
土方さんだけが悪いわけじゃないのに、僕が一緒にいたら、土方さんはあそこまで自分を責めなくてもよかったかもしれないのにね。
だから、もう・・・・。

なのに、時は残酷で、手に取るようにわかるんだ。
僕はもう、長く、あなたを守ってあげられない。
『土方さんと共にありたかった・・・・。あなたのそばに・・・・いたかった。いてあげれれれば良かったのに』

僕が死んだら、土方さんは泣くのかな。
きっと泣くね。
鬼なんて言われてるけど、本当は優し過ぎて、弱いんだよ。
だから、僕は行くよ。

もう、消えてなくなるその時は、猫みたいに、黙って姿を消すから、だから追いかけてこないでね。
絶対に。



だけど、土方さんは来てしまった。
本当に、間の悪い、どうしようもなく、悪い籤を惹くんだから。

『もしも、僕が血に狂ってしまうような事があったら、その時は、土方さんが斬って下さいね』

本当に、バカだから・・・・・。


僕は、ニイッと口の端をひきあげた。
そうだね。
結局こうなるんだ。
なら、せめて、僕は狂って消えていくよ。
そうしたら、罪悪感を抱かなくてもいいでしょう?
僕は羅刹で、狂ってしまったから、だから、他に被害をださない為に、新撰組を守る為に、土方さんが斬る。
大丈夫、最後まで演じきってみせるよ。
僕は、土方さんを守るんんだ。

その為には、全力で戦わないとダメだよね。
手をぬいたら、ばれるもん。
昔から、刀を合わせて、打ち込み合って、そうしてきたから。
羅刹の僕が弱いはずはない。


「くそったれ総司っ!!」
土方さんが叫びながらも、刀を振るう。
本気の戦い。

僕には剣しかなくて、それしかなくて。
心が思い出す。
新選組の剣になる。
その誓い。

最後に、土方さんと、こうして、剣を交えることができるなんて思わなかった。
一君との勝負も楽しかったけど。
土方さんと、こうして、剣を振るうことが一番楽しかった。
だって、土方さんの剣は、正攻法じゃないからさ。
いつも、卑怯なくらい、いろんな手をつかって、意地でも勝とうとするんだ。

まだ小さかったあの日、土方さんと二人、侍相手に戦ったあの日から、長かったような、短かったような。
武士になりたい。
その願いを抱いて。

「ごめんね、土方さん」
僕は、やっぱり、全部を隠していくことはできないみたいだ。


「・・・・土方・・・・さ・・・ん・・どう・・・・して・・来たん・・です・・・・・か?」
一緒にいたい、まだ、まだ、一緒にいたい。
「そう・・・・じ・・・お・・・・前・・・・」
土方さんの刀が、確実に僕の心臓をつらぬいたまま、土方さんの顔色がかわる。
ごめんね・・・・けっきょく、重たいものを背負わせて・・・・僕は逝くよ。

手を伸ばし、土方さんの身体を抱こうとするそばから、灰になって、消えていく。
ゆらり、ゆらりと。

「ごめん・・ね、・・・土方さん」
でも、僕は消えたりしないから。
これでもう、あなたは二度と、忘れられない。
だからね、一緒に行くから。
ずっと、ずっと一緒にいるから。

『僕は消えたりなんかしませんよ。今度こそ、あなたのそばにいてあげるから』

ゆがむ土方さんの顔を見ながら、僕は精一杯の笑顔をうかべて、光の中へと溶けていく。
一瞬で、長い時間。
土方さんの目から、涙がこぼれるのが見えた。

ああほら…やっぱり泣いた…でも、大丈夫。
今度こそ、僕をつれていってよ。
どこまでも、ついていくから。
不平もいっぱい言うけどね。
だって、そんな僕が一番僕らしいでしょ?

天邪鬼で、わがままで、誰よりも土方さんを困らせるのが、僕だから。
思いっきり駄々をこねながら、いちゃいちゃしに行ってあげるよ。
嫌そうな顔して、眉間に皺をよせても、放してなんてあげないよ。

白雪は、春になり、桜の花にかわる。
舞い散る桜の下。
今度こそ、満面の笑みを浮かべて、土方さんを抱きしめるから。

-終ー

<散らない花 総集編『散らない華』  2013年1月 発行予定>
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プロフィール

十六夜桜(通称:野良猫)

Author:十六夜桜(通称:野良猫)
野良猫と申します。
あっちでは薄桜鬼、こっちでは白華の檻と乙女ゲーに踊らされております。

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