QLOOKアクセス解析
同人誌「眉間のシワをギュギュッとね!」を
フロマージュ様にて委託配布して頂いております。
名称未設定-2

↑↑↑表紙絵をクリックすると、通販サイト[フロマージュ様]へ飛びます。

インテックス大阪で開催される大型即売会とゆきさくらに参加しています。


土方さん僕ともふもふしましょうよ!
↑↑↑こちらのアンソロジーに参加させて頂くことになりました!! 土沖で、けものまみれとか、幸せです。 宜しくお願いします。

薄桜鬼オンリーイベント【ゆきさくら 第五章】

--/--/-- --  --:--
スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
気に入っていただけましたら、
ポチッと押して頂けますと嬉しゅうございます。↓
web拍手 by FC2

2012/10/20 Sat  21:48
『ただ、「欲しい」と願う事』(不知火×原田 薄桜鬼SSL)

R18指定BL小説です。
18歳未満の方、またBL要素を含む作品が苦手な方はご遠慮下さい。





『ただ、「欲しい」と願う事』(不知火×原田 薄桜鬼SSL)

「あちい・・・」
クーラーをいれたばかりの蒸した部屋で、原田が汗だくになりながら、胡坐をかく。
扇風機の前を陣取って祭り帰りの浴衣を着崩し、胸元をはだけて顔を近づけた。
今日は、近藤たちの住む町内会で行われる七夕祭りがあり、その手伝いも兼ねて、祭りを楽しんできたのだった。
先に扇風機をとられた不知火が、なんとか、風にあたろうとクーラーの噴き出し口の前に立つ。
風にあおられた髪の隙間から見える原田の鎖骨のラインだとか、チラチラどころか、けっこう豪快に見える胸元だとか、さらに、惜しげもなく出された生足というお膳立てに、不知火は思わず持っていた団扇を噛んだ。
気に入っていただけましたら、
ポチッと押して頂けますと嬉しゅうございます。↓
web拍手 by FC2


とりあえず、喉を冷やして落ち着こうと、団扇をパタパタと動かしながらキッチンに移動し、不知火が、冷蔵庫からコーラの缶をとりだす。
「おっ、不知火、悪いが、俺に麦茶いれてくれ」
もう立つのも嫌だとばかりの原田が、便乗して声をだした。
「へーい」
プルトップをあけて、一口口に含むと、缶を加えたまま、冷蔵庫を再び開き、麦茶の入れ物をだす。
籠におかれたグラスを置いて、それを注いだ。
再び、冷蔵庫に麦茶を片付け、行儀悪く、背中で扉を閉めると、原田のところへそれを持って行く。
麦茶を手渡すと、原田はそれを、勢いよくあおった。
ゴクリゴクリと喉が動く。
不知火は、眉間に皺をよせて、天を仰ぐと、原田のそばに腰をおろした。



「ものほしそうな顔」
すかさず、原田がつっこんでくる。
バレバレだ。
「うるせぇ」
原田に指摘されて、そっぽを向く。
今宵の原田は、少しばかり酒が入っている。
それでも迷亭するほどではない。
マスに一杯、神社のお神酒をもらっただけだ。
しかし、お酒を飲んだ後の原田は少しばかり大胆になる。
これが、飲みすぎて、酔うものなら、大胆を通り越して、とんでもない脱ぎ癖を発揮してしまう事が発覚した為、そこまで深く飲むことは慎んでいる。
原田はまた、扇風機に顔を近づけ、風に吹かれながら、ああああああと、お約束のような声をだした。
風にあおられて、ハウリングを起こし、声が二重三重に重なったように聞こえる。
そして、同じく風にあおられた着物が揺れて、よりいっそう肌が見えた。
コーラーをあおりながら、チロリチロリと原田の方へ目線をむけてしまう。
今一歩、襲っていいのか、悪いのか判断ができない。
いつも、いいと思ってがっつくと、足蹴にされるし、怒られる。
かといって、誘っているのに、のりそこねると怒られるので、困り果てる。
思わず力が入って、缶がペコッと音をたてて、へこんだ。
遠慮するのはやめた、とはいえ、やはり、不知火の前にはハードルがある。
『くっそ、どうやったら突破できるんだ?』
不知火は考える。
簡単な事だ。ただ、強引におしたおせばすべて終わる。
でも、それをすれば、不知火に許されたこの場所はきっとなくなる。
原田は怒るし、怒るならまだいいが、一生口をきかないとまで言われたら、どうすればいいのかわからない。
何せ、原田という男は、一度決めてしまうと、本当にやるから困る。
だから、不知火は、待てを言い渡された犬のように、辛抱強く誘われるのを待つしかない。


原田は意地が悪い。
そして、こうして、もの欲しそうな顔をして自分を見る不知火が好きだ。
顔面に『欲しい』とデカデカと書いて、必死でどうやって手に入れようかと考えている。
本当に意地の悪い、と自分でも思う。
だが、こうしてじらされた後の、不知火の濃厚さを知っている。
その間、自分は確実に、不知火の中をしめている。
好きという気持ちを前面に押し出して抱き締める、不知火の腕が好きだった。
だから、たとえ何があっても、守りたいと思っている。
もう二度と、失いたくないと思っている。
こんな風に思うようになるとは、思いもしなかった。
本当は、師匠が死んだあの時に、自分もまた死んだと思っていた。
不知火に出会うまでの自分は、うわべだけの人間だった。
原田という顔をして、誰にでも優しく、誰の相談にものり、頼りにされる。
けれど、そこに、自分はいなかったと思う。
師匠と出会う前の自分とも、また違う無気力。
何故なら、目の前にある、どれにすら、本当に欲しいと思うモノがなかった。
放したくないものだけが、消えてしまったから。

永倉や、種村や、近藤の周りにあつまる昔からの面々は別だが、それでも、どこか、遠く、あせて見えた。
それくらい、師匠と過ごした時間は、何ものにもかえられない時間だったのだと、気付くのは、亡くしてからだ。
亡くして初めて気づく。

こんなことになるのなら、意地を張らず、あの時、「仕方ねぇな、じゃぁ、肉じゃがに変更なっ」て言えばよかったとか。
後から後から思いがつのる。
そうしたら、満面の師匠の笑顔が見れたのに。
だから、原田が不知火を本当の意味で受け入れた時、二度と放さないと決めた。

原田は、悶々としている不知火をよそに、ふいに昔のことを思い出した。



■□■

原田が、師匠の家に住むようになり、まだ1年がたとうとする、夏の事だった。
「サノーッ♪」
いつも以上に甲高い、テンションの高い声が、玄関口から聞こえた。
原田は、げんなりとした顔をしながら、読んでいた本を閉じる。
このころの原田には、師匠に対して、尊敬のその字もなかったし、助けられたことも、何もかもに対して、感謝という気持ちがあったわけでもない。
ただ、目の前に現れた男に、言われた言葉がひどく心にささった。

『やりたくない事を、やる必要なんて、一つもないんだよ』
親に対する反抗心から、悪いグループに入った。
はじめは楽しかった。
ダチと群れて、馬鹿騒ぎをして、親は困った顔をする。
何か一つ成功すると、よりスリルを求めて、悪い事に手をそめる。
いつしか、原田はそれがとても苦痛になった。
うまくいった瞬間は確かに気持ちいいが、後になるほど嫌悪感に陥る。
元来、真面目な性格だった。
ただ、その真面目さゆえに、今まで一緒にいた友を裏切ることも、できなかった。
あの日も、グループのメンバーと悪事をしようと、皆でバラバラに隠れていた時、原田は師匠に出会った。
「何をしてるんだい?」
後ろから手をかけられ、ギクリとした。
逃げないと、と背を向けた瞬間、腕を締めあげられた。
見た目はどうみても、ひょろひょろとして、どこにそんな力があるのかもわからない風貌で。

原田をいとも簡単にとっつかまえたその男は、そのまま、原田の溝内に、拳を突きこんだ。
気絶している間に、まんまと自分の部屋へかつぎ込み、目が覚めた時には知らない場所にいた。
原田は気付いて暴れたが、やっぱりあっさり抑えつけられた。
『やりたくない事を、やる必要なんて、一つもないんだよ。そんな顔をして、我慢してやることなんて何もない。ガキに、いちいち物事を考えろとか言う気はないけど、ガキならガキらしく、道端に転がって、やりたくないってダダこねてわめけばいい。欲しいものも、嫌なものも、言いたいだけわめけばいい。そんなやり方じゃなく、正々堂々とね』
そう言いはなってニイッと笑った。

次の日、親が呼ばれて迎えに来た。
幾度なく、教師や警察に呼び出されていた親は、またか、と抑揚のない顔をしていた。
どんよりとした重たい空気が流れた。
「君は家にかえりたいかい?」
男が聞いた。
「別に」
原田は答えた。
どうでもよかった。
「そうか」と答えると、一拍おいて、男は口を開いた。
「と言うことなんで、お母さん。サノスケ君を僕に下さい」
あっけらかんと、明るい声で言い放つ。
満面の笑顔で。

はぁ??
原田はあっけにとられて口をあけた。
その向かいで、母親もまた、同じ顔をした。
「なっ、何を???」
母親が慌ててそう言った。
その言葉に慌ててくれるくらいには、まだ原田は母親に見放されてはいなかったらしい。
原田は、隣でパクパクと金魚のように口を動かした。。
「何言ってんだあんた!」
あっけにとられながらもなんとかでた言葉。
けれど、男はあっさりと答えた。
「えっ、だって、サノスケくんが帰りたくないっていうから。ええっ!!僕なんか間違った?あっ、心配しなくても大丈夫だよ。生活費とかいらないし、部屋もちゃんと用意するし。あっ、心配しなくても鍵もかかるし。そうだなぁ、守る事といっても、うん。朝起きて、おはようを言って、一緒にご飯を食べて、寝る時はお休みっていう。それだけ守れば、何をしてもいいし、えーっとそれから。家はこうして、お母さんも知ってることだし。えっと、身分証明するものとか用意した方がいいのかな、この場合。運転免許証で大丈夫だと思う??あっ、でも運転できないんだけどねぇ。いやはや。どうも僕は機械が駄目で。でも、証明書には便利だよね。顔写真も入ってるし。ちょっと高いけどねぇ」
すっとぼけた男は、本気でそんな事をいっていた。
確かに、帰りたくなかったし、母親の方も、正直、息子のことが理解できず、疲れ切っていた。
母子家庭で、父親はいない。
どうでもいい、それくらい、冷めていた。
張り詰めていた糸が切れるみたいに、母親は、焦燥した顔で頭を下げた。

そして、この奇妙な共同生活がはじまって1年。
男は、好きにしてくれていいし、と言ったわりに、いろいろな所につれまわし、原田をかまいたがった。
朝、おはようを言わなければ、言うまで追いかけ回された。
朝ごはんも一緒に食べた。
食べたく無いというと、「じゃぁ原田が食べるまで食べない」といって、ストライキをはじめた。
根負けした原田が食べるというと、男は嬉しそうに何かを作ってくれたが、これがあきれるくらいへたくそだった。
自分で作ると豪語してみせたが、いつも焦がして、泣き顔を見せた。みかねた、原田が、男からフライパンを取り上げて作る事が日課になった。
男よりはましだったが、その頃の原田は、料理がうまかったわけではない。
何度も、指を斬ったし、斬り方もいびつだった。
けれど、師匠は、「美味い。美味いなぁ原田のごはんは」と笑みを浮かべる。
いってらっしゃいに、お帰り、それからお休み。
逃げても逃げても追いかけてくる。
原田は1ヵ月もたたずに、いろんなものに根負けしていた。
原田が、この男を師匠と呼ぶようになるのは、夏がすぎ、秋がきて、冬が訪れたころの話である。

それを超えて、来る1年目の夏。


「サノーッ!!サノサノサノサノ」
返事をせずに、テーブルに頬づえをついていると、その、いつもよりテンションの高い声の師匠は、スキップでもしてそうな勢いで原田のいる部屋へ来た。
「もう、サノ、返事くらいしてくれてもいいじゃないか」
原田の姿を確認すると、師匠がプンプンと怒りながらも、いそいそと手にしていた荷物をときにかかった。
「うるせぇよ、おっさん」
この頃はまだ、時々、師匠のことをおっさんと呼ぶ。
何せ、この男、槍を握らせれば、すこぶる格好がよくて、誰だ?と思うくらい、輝いて見えるのに、普段は、ふぬけて、すっとぼけていて、お世辞にも、尊敬のまなざしを向けるべき『師匠』という言葉がはまらない。
「いいからいいから、見て見て見て見て、ジャジャーン」
そう言いながら、袋をといて、中からモノをとりだす。
浴衣が一枚、姿を現した。
墨色に、大柄の模様が入った浴衣。
「はい、これ、サノのね」
そう言いながら原田の前へずいっとおくと、さらにもう一つ、袋を開いた。
「はぁ??」
原田は素っ頓狂な声をあげた。
「で、これが僕の。」
原田のいぶした顔など気にもせず、次に、淡いからし色の浴衣を取り出した。
「これ着て七夕祭り行こうなぁ」
上機嫌の師匠が原田に言う。
「やだね、いかねぇし。」
ケッと声に出していうと、そっぽを向く。
「却下」
その答えに、師匠が間髪いれずかえしてくる。
「いかねぇったらいかねぇんだよ」
「却下♪ったく、いつからこう駄々をこねる子になったんだろうね」
ムウッと師匠が唇をつきだす。
「あんたが、言ったんだろうが、嫌なら嫌って言えって」
「そうだっけ?良かったねぇ、サノスケくん。成長したねぇ。ん?この場合は、むしろ幼児化と呼ぶのか??」
クスクス笑いながら師匠がまるっきり子ども扱いで、原田の頭をこねくりまわした。
そうして結局、原田は祭りにつれていかれた。
この強引さがすこぶるうざくて、けれど何故か嬉しかった。


師匠が強引に連れ回したおかげで、友達もできた。
本当の友達だと、今度こそ思う。
居心地の良い場所。
永倉や、種村や、一見固そうな土方ともよく話をした。
原田はそうして、少しずつ変わっていった。

今ある自分は、確かにあの人がいたからできたものだ。
師匠は知っていただろうか。
あの時、書かされた短冊に、こっそりと書いた願い事。
そんなもの書かねぇよ、とポケットにつっこんだクシャクシャの紙に。


『師匠に認められる大人になりたい』

それは、少しばかり、不知火のそれに似ている。
追いつこうとする不知火の心が、手に取るようにわかる。
簡単に追いつかれるのは悔しい。
でも、いつか、追いぬいて、それでも横にいてくれたなら、きっと幸せだと思えた。

だからつい、世話をやいてしまうんだろうか。
師匠もそんな気持ちでいたのだろうか。


■□■
「なぁ、原田」
名前を呼ばれた原田は、はっと横を向いた。
不知火が口をとんがらせながら目を光らせる。
顔が近くて驚いた。

「誘うだけ誘ってトリップすんなっつうの」
「あーーーーうん」
原田は思わず素直に頷いた。
ポリポリと頭をかく。

「俺はどこまで師匠に妬けばいいんだ?」
「え・・・・・と??」
師匠の事を考えていたなど一言もいっていなのに、あっさりと言いあてる。
「あー、いや別に」
しどろもどろとごまかそうとするが失敗した。
「違うわけねぇだろ絶対。原田が師匠のことを考えてる時の顔は、俺はすっかりマスターしたからな」
フンッと自信満々に不知火が言う。
これは参ったと、原田は心の中で思った。
そんなにいつもと違う顔をしているのだろうか?と眉根を寄せる。
「ごめん。そういや、師匠とも七夕まつりいったなぁとつい思い出しちまってな」
「やっぱり。はぁもう、本当、師匠より早く生まれたかった—。そしたら、年下原田をにゃんにゃんできたのにっ」
にゃんにゃん・・・・・。
原田は思わず噴き出した。
何時の間にやら、沖田の物言いがうつっている。

「なぁ、不知火、今日の短冊、なんてかいたよ?」
去年は書くことをすこぶるいやがった不知火だが、今年は素直に何かをかいて、さっさとつるして、隠してしまった。
「・・・・・・原田に認められる大人になりますように」
原田にじーっと見つめられ、観念した不知火がそう告げる。
隠せば隠すほど、いじめられる事を少しばかり学習したらしい。
クククと原田は笑った。
不知火はもちろん心外な顔をしたが、原田は笑いながらも言葉を続ける。
「俺と同じ事書いてるし」
「へ?」
不知火がキョトンと首をかしげる。
何故なら、今日、原田が書いていた願い事は、そんな内容ではなかったからだ。
「高2の時の話だけどな」
高2・・・・・こんな所でも、差がつけられている。
不知火は少しばかり肩を落とした。
「めちゃくちゃ、うざくて、お世辞にも綺麗に好きの部類にいれれる人じゃなかったけどな。でも多分、その時から好きだったんだな。少なくとも、師匠は最初に俺を変えた人だ。結局、勝つことも、ぬくこともできなかった。認めてもらえたのかさえわからないが、不知火にとって、そんな存在に自分がなれていることが嬉しい」
原田が笑ったのは、不知火をからかってではなかった。
不知火がふてくされながら吐き出した願い事。
また、馬鹿だなぁと言われると思ったが、原田は真面目な顔でそう言うと、不知火に手をのばした。
「めちゃくちゃ嬉しい」
原田はくしゃくしゃと、不知火の頭をかきまわす。
極上の破顔した笑顔に、不知火は戸惑って、原田の腕の中でワタワタともがいた。
もしも、自分も、この願い事を師匠に聞かせていたら、あの人もきっと、そんな反応をしただろうか。
原田はは心の中でそう思いながら言葉をつむいだ。
愛されていたと気づくのは、亡くしてからだ。
生きている時も、それは確かに知っていたし、とても居心地のいい場所だった。
あたりまえだから、見えなくて、亡くした後にどっと押し寄せる。
ただ、原田にできなかったのは、それを師匠にちゃんと言えなかったことだ。

『ガキならガキらしく、道端に転がって、やりたくないってダダこねてわめけばいい。欲しいものも、嫌なものも、いいたいだけわめけばいい。そんなやり方じゃなく、正々堂々とね』
きっと、半分は実行できた。
嫌だ嫌だと何度師匠に言ったかしれない。
けれど、欲しいという言葉は結局最期まで言ったことがない。
原田は不知火を抱きしめたまま、自嘲した。
言えなかった自分の目の前に、欲しい欲しいという男がいる。
嫌だも欲しいも、真っ正直に言う男がいる。
不知火が原田を超えているとすれば、きっとそこだ。
だから、不知火を原田は本当に好きになった。
当の本人は全く気付かず、今も、顔に欲しいと書いている。
それだけで、実は原田に認めらていることを、不知火は知らない。
大人にという意味では違うかもしれないが、そうやすやすと大人になられても、原田が困る。
なぜなら、それは、年上で有るものだけが持っているプライドであり、まだ負けてやる気はない。

原田は、トンッと不知火の胸元をついて、押し倒した。
あまりにギュウギュウと締め付けられて逃れようともがいていた不知火は、拍子抜けたように、簡単に後ろに倒れた。
不知火が、ソファに埋もれると、原田はその上にのりかかり、ペロリと舌を舐めた。
すでにお酒の酔いなど覚めている。

「は、原田????」
不知火は、ドギマギと原田を見上げた。
原田の指が、不知火の浴衣の帯をほどき、襟首に手をかける。
「男が、相手に服をプレゼントする意味って知ってるか?」
「へ????」
なんだっけ?と考えて目線があがる。
「脱がすためっていうだろ?」
それって、男が女にプレゼントする時なんじゃねぇの??と不知火は心の中で返答する。
確かに、今着ている浴衣は、原田が買ってくれたもので、今、まさに押し倒されて、自分が女なら、まさにそんなシチュエーションだ。
「な、なんかちがくね??」
そういうのがやっとだった。
「ゆえに、今日は、不知火の顔に免じてサービスしてやろう」
「なんで、俺の顔!!うおおっ!!」
抗議しようとすると、原田が、手を這わせて、不知火の胸の突起を指先でつまんだ。
不知火がいつも原田にするように、指先が、やんわりと、そこを転がし、一瞬気持ちいいと思いかける瞬間に、強く押される。
原田の顔がゆっくりと近づいて、その先端を赤い舌が舐めた。
ねっとりとした感覚が、温もりとともに、そこを包み込む。
「うあっ・・・」
自分でも驚くくらい、甘い声をもらし、不知火はあわてて口を手で押さえた。
原田は笑みを浮かべながらさらにねっとりと舌先を絡ませる。
「んんんっ・・・」
抑えた口から幾度となく、悶える声が零れる。
「勘弁して下さいーっ」と不知火は、心のなかで必死に白旗をふった。
原田が顔をあげ、解放されたと思ったが、また、原田の指がそこにふれる。
「そういやさ、俺も、師匠に浴衣をプレゼントされたことがある。」
原田が言うと不知火が「うそおっ!」と悲鳴をあげた。
「えっえっ、まさか、師匠にに、脱がされてあんなこととか、そんなこととかっ!!!!うわぁ!!許すまじ師匠ーっ」
馬鹿な妄想に、原田が腹を抑えて笑いだした。
思った通りの反応する不知火が、おかしくて仕方がない。
「原田、笑いごとじゃねぇぞ、ええっ、まじで、本当にそんな関係だったか?師匠と??後ろは初めて—とかいいながら、実は毎日とか、嫌だ—っ!!!!!」
「そんなわけあるか、ばーか。ってか、後ろはとかいうなっ!どこまでお前の頭はピンク色なんだ」
ペシンと額を叩く。
「いや、だから、原田色なんだって・・・フギャッ」
言い終わらずに、悲鳴をあげた。
原田の指が、これでもかと先端を掴む。
放されてもまだ、ジーンと余韻が広がった。


※※※

チュッと下半身で舌のなる音がする。
目がくらむほどエロイ。
何せ、原田の口は、不知火のモノを咥えているが、原田の下半身は、今、不知火の目の前にある。
不知火をまたぎ、足を開いた、姿で、着物がはだけて見えた太ももが、白く不知火を誘惑する。
見えそうで見えないのがいいとよくいうが、今がまさにその状態だ。
不知火は、ひっぺがされて、前を全開にした状態だが、原田はまだ浴衣を着ている。
中途半端にひらかれ、まくりあげられたそこから、原田自身が見え隠れする。
不知火はコクリと唾を飲み込み手をのばした。
原田の太ももに手を添わせながら、絡む着物を巻くしあげる。
不知火は自分の指先を唾で濡らし、浴衣に隠れた、原田の奥深くを、もう片方の手でさぐった。
そこにふれ、ぐっと尻タブをつかむと、原田が一瞬、身体をゆらす。
だが、負けたくない原田は、不知火のそれをまだ咥え、吸い上げた。
「うっ・・・・」
不知火が声をあげるが、不知火も負けじと、原田へと攻め込む。
十分に濡らした指先を、開かれた底へ、添え、ゆっくりと、動かしながら、侵入してくる。
「っん・・・・」
咥えたままの原田がくぐもった声を漏らす。
甘い甘い声だ。
早くこの帯を解いてしまいたいという思いと、もう少し、このエロい情景を眺めていたい気持ちがひしめき合う。

傷つけないように注意しながら、ぐっと、さらに指先に力をいれ、少しずつほぐれるそこへ、もう一本指をふやした。
「は・・ぁ・・・」
少し苦しそうに、原田がうめく。
不知火は愛撫を加えながら、顔を近づけ、舌先でその周辺をなぞる。
「・・・っ」
原田の詰めた声が聞こえた。
ねっとりとした舌先は、ひだをなぞるように刺激しながら、時折、中へ侵入してこようとする。
待たされた不知火の、原田への執着が、よりいっそう、濃厚にからみついてくる。
「うあ・・・ぁ・・あ」
抑え込めない甘い声が漏れる、不知火を刺激する舌の動きがとまり、代わりに、原田の腰が無意識にゆれる。
求められる合図を見てとったかのように、やっと不知火が動いた。
馬乗りにされいた不知火が、うまく腹筋をつかって、原田の下からぬけると、ソファに座り、原田をまねく。
サービスしてやると言ったのは原田なので、不知火は、有りがたくいつもしない事を要求する。
「座って入れて」
耳元にささやくと、原田は一瞬不知火を睨んだ。
嫌だとは言わないと決めた。
今日はそんな気分だった。
師匠と出会った季節。
実は、なんとなく原田は少し憂鬱な気分になる。
出会わなければ、悲しい思いもしなくてすんだのか?と思うと心が沈む。
欲しいと言えないまま、亡くした師匠。
言えなかった欲しいという言葉を、恥も外見もなく、いくらでも原田に言う不知火。
それが原田を満たすから、少しくらい、いい思いをさせてやってもいいだろう。
不知火に会うために、師匠とあったのかもしれない。
だとすれば、原田は少し救われる気がした。
来年の夏はもう、憂鬱にはならない。

不知火に、浴衣の裾をまくられ、ゆっくりと、腰を落とす。
大きく屹立した不知火が、今から入ろうとする入口にふれた。
原田はスーッと息を吸い込むと、さらにゆっくりと腰を落とす。
「・・・・っう」
割り裂く瞬間の圧迫は何度体験しても慣れることはない。
それでも耐えて不知火とつがなる。
全体重を不知火にあずければ、それはいつも以上の奥をついた。
「うあっ・・・・・」
目がくらむ。
不知火が抱きついて、原田をかかえ、ゆっくりと帯をとく。
そうしてはだけた襟元に指をかければ、するりと、原田の肌をすべり、不知火の上におちてきた。
汚れないように腕からぬきとると、均等に鍛えられたその背中に唇をつける。
そして、顔を肩にのせると、キスを迫る。
別に口にはださないが、原田は、それを察して、首をひねると、不知火と重なった。
「なぁ、原田ってさ、夏もナーバスなのか?」
不知火が聞いた。
去年の夏にはわからなかったのに。
「夏は、師匠と出会った季節だからな」
不知火とキスをかわしながら原田が答える。
「出会いがナーバスなの?わかんねぇな」
うーんと唸りながら、離れが唇がまた重なる。
「死んで分かれるくらいなら、出会わなければよかったと思ったからだよ。でも、来年はきっと憂鬱にはならない」

不知火のおかげで・・・。

「ふーん」
わかってるのかわかってないのか、不知火はそう言いながら、もう一度原田の唇をついばんだ。

何があっても、もうなくさない。そして、不知火にも、そんな思いにはさせない。
二度と。




<<次回更新予定:薄桜鬼SSL 不知火×原田 『タイトル未定』>>
1話完結しちゃったので、もう一本・・・と思ってますが、予定がかわったらごめんなさいです。
Comment
    
    管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

十六夜桜(通称:野良猫)

Author:十六夜桜(通称:野良猫)
野良猫と申します。
あっちでは薄桜鬼、こっちでは白華の檻と乙女ゲーに踊らされております。

お読み下さい

※当blogにある画像及び、小説等について、転載及び、個人で楽しむ以外の使用はご遠慮下さい。

※タイトル欄や本文に<R18指定>と記載されているものにつきましては、教育上宜しくないと思われる内容を含むおそれがありますので、18歳未満の方の閲覧を禁止させていただきます。ご了承下さい。


※SSLシリーズでは、特に公式にない設定をかなり、作っております。
おい!って思われるだろう設定もあるかもしれません。 特に、たとえ、史実をほのめかす内容があったとしても、史実の隊士たちや、御家族にも、全く無関係の創作であると強く主張致します。
公式を離れた内容に抵抗がある方にもお勧めできませんので、宜しくお願いします。 それらもふまえたうえで、それでもOKという方のみ、ご覧下さい。


カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

カテゴリ

最新記事

PIXIV

カウンター(8/23から)


沖田さんの就職先大募集!! (※追記しました) <<         ホーム         >> 『原田さん家の、平平凡凡な一日』(不知火×原田 薄桜鬼SSL)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。